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明石市

明石市の不動産売却にかかる費用と税金|1億円を超えた瞬間、3,000万円控除が遡って取り消されます

2026.09.05
明石市の風景

明石市は、2025年国勢調査の速報で兵庫県41市町のうち「市」として唯一人口が増えた自治体です(307,043人・2020年比+1.13%)。不動産の取引量も4年で446件から732件へ約64%増えました。

そして明石駅徒歩1分では、専有80㎡のマンションが1億3,000万円で成約しています。

この価格帯に近づいたとき、税制には明確な「崖」があります。売却代金1億円を1円でも超えると、相続した家の3,000万円特別控除が使えなくなります。しかも段階的に減るのではなく、全額です。さらに、あとから合計額が1億円を超えたことが判明した場合、いったん受けた控除が遡って取り消され、4か月以内に修正申告と納税が必要になります。

この記事では、国土交通省の不動産情報ライブラリに登録された取引価格情報をもとに当社が集計した明石市の直近1年の成約データを使い、費用と税金を実額で計算します。

明石市は、県内でいちばん取引が動いている市です

直近1年(2025年4月〜2026年3月)の成約は732件。内訳は中古マンション410件・戸建322件です。4年前(2021〜22年)はマンション270件・戸建176件の計446件でしたので、マンション+52%、戸建+83%、全体で約64%増という伸びになります。

中央値はマンションが㎡単価20.0万円・総額1,300万円、戸建が総額2,800万円(土地面積の中央値115㎡)です。

駅 マンション㎡単価 70㎡換算 戸建総額中央値
明石 33.6万円(68件) 約2,350万円 3,300万円(23件)
人丸前 30.7万円(9件) 約2,150万円 —
西明石 27.1万円(67件) 約1,890万円 3,400万円(46件)
西新町 25.7万円(33件) 約1,800万円 3,800万円(6件)
大久保 22.2万円(52件) 約1,550万円 3,000万円(65件)
大蔵谷 21.3万円(26件) 約1,490万円 2,650万円(14件)
西江井ケ島 16.1万円(6件) 約1,120万円 2,700万円(6件)
土山 13.8万円(39件) 約960万円 2,150万円(22件)
江井ケ島 12.8万円(10件) 約900万円 3,400万円(11件)
魚住 12.7万円(21件) 約890万円 2,500万円

取引が増えているということは、買主が増えているということです。同時に、市場に出る物件も増えます。待てば有利になるとは限らない局面で、この点は相場が上がっているなら、もう少し待つべきですか(明石市)で詳しく扱っています。

明石市のご自宅が、いま実際にいくらで売れるか。この記事の取引データと、間取り・築年・接道などの条件を突き合わせて、具体的な金額でお出しします。

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明石市の実際の成約で、仲介手数料はいくらだったか

成約事例 価格 仲介手数料(税込) 印紙税
大蔵谷奥・マンション(朝霧・2003年築・60㎡) 100万円 33.0万円 ※ 500円
東野町・戸建(大蔵谷徒歩10分・1976年築) 160万円 33.0万円 ※ 1,000円
大久保町高丘・マンション 190万円 33.0万円 ※ 1,000円
魚住町・戸建 340万円 33.0万円 ※ 1,000円
朝霧東町・マンション 420万円 33.0万円 ※ 1,000円
藤江・戸建 640万円 33.0万円 ※ 5,000円
茶園場町・マンション 790万円 33.0万円 ※ 5,000円
市のマンション中央値 1,300万円 49.5万円 1万円
大久保町・マンション(大久保徒歩8分・2022年築) 1,400万円 52.8万円 1万円
土山・戸建中央値 2,150万円 77.6万円 1万円
市の戸建中央値 2,800万円 99.0万円 1万円
魚住町・戸建(土地255㎡・1997年築) 2,900万円 102.3万円 1万円
西明石・戸建中央値 3,400万円 118.8万円 1万円
和坂・戸建(西明石徒歩15分・2023年築) 7,500万円 254.1万円 3万円
大明石町・マンション(明石徒歩1分・2017年築) 1億3,000万円 435.6万円 6万円

※印は、令和6年7月1日施行の報酬告示改正による「低廉な空家等」の特例(売買価格800万円以下・報酬上限は30万円の1.1倍=税込33万円)を適用した場合の上限額です。明石市の成約事例54件のうち12件がこの価格帯に入ります。100万円の物件で33万円は売買価格の33.0%になりますので、金額と、売主・買主のどちらから受け取るのかを契約前に書面でご確認ください。

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【1億円の壁】超えた瞬間、控除が遡って取り消されます

まず、どの制度に1億円の制限があるのかを正確に整理します。ここを混同すると判断を誤ります。

制度 売却代金1億円の制限
居住用財産の3,000万円特別控除(自分のマイホーム) ありません
10年超所有の軽減税率 ありません
被相続人の居住用財産(空き家)の3,000万円特別控除 あります(1億円以下)
特定のマイホームを買い換えたときの特例 あります(1億円以下)

問題になるのは下の2つ、とくに相続した実家を売る場合の空き家特例です。

そして、この1億円の判定方法が厄介です。単純に「今回の売買契約書の金額」だけを見るのではありません。

  • 相続の時から、売却した日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの間に分割して売却した部分も合算します
  • 他の相続人が売却した部分も合算します
  • すでに特例の適用を受けたあとで、残りを売って合計が1億円を超えた場合は、その売却の日から4か月以内に修正申告書の提出と納税が必要になります

つまり、いったん控除を受けたあとで遡って取り消されることがあります。相続人が複数いて、土地を分けて別々のタイミングで売るケースでは、これが現実に起こります。「自分の分は8,000万円だから大丈夫」と考えていても、兄弟が3,000万円で売れば合計1億1,000万円で全員アウトです。

200万円高く売れたのに、手取りが455万円減る

前提:相続した実家(昭和56年5月31日以前建築、空き家特例の他の要件はすべて充足)を売却。購入時の契約書はなく、取得費は売却価格の5%。所有期間5年超。

項目 A:9,900万円で売る B:1億100万円で売る
売却価格 9,900万円 10,100万円
仲介手数料(税込) 333.3万円 339.9万円
印紙税 3万円 6万円
取得費(概算5%) 495万円 505万円
譲渡所得 9,068.7万円 9,249.1万円
空き家の3,000万円特別控除 ▲3,000万円 使えません
課税譲渡所得 6,068.7万円 9,249.1万円
譲渡所得税・住民税(20.315%) 1,232.9万円 1,879.0万円
手取り 約8,330.8万円 約7,875.1万円

200万円高く売れたBのほうが、手取りは約455.7万円少なくなります。税額の差は約646.1万円です。

これは「高く売る」ことが常に正解ではない、数少ない局面のひとつです。1億円前後の価格帯で相続不動産を売る場合、売出価格を決める前に、この線をどちらに置くかを決めてください。

なお、相続した空き家には10年超所有の軽減税率は使えません。軽減税率は自分が居住していた財産が対象だからです。上の計算で20.315%を使っているのはこのためです。

大明石町1億3,000万円——マイホームなら1億円制限はありません

一方、自分が住んでいたマイホームであれば、金額がいくらでも3,000万円特別控除と軽減税率が使えます。明石駅徒歩1分の1億3,000万円の事例で計算します。

前提:自分が住んでいたマイホーム、購入時の契約書なし、売った年の1月1日で所有期間10年超。

項目 制度を使わない場合 制度を使った場合
売却価格 1億3,000万円 1億3,000万円
取得費(概算5%) 650万円 650万円
譲渡費用(手数料435.6万円+印紙6万円) 441.6万円 441.6万円
譲渡所得 11,908.4万円 11,908.4万円
居住用財産の3,000万円特別控除 — ▲3,000万円
課税譲渡所得 11,908.4万円 8,908.4万円
税率 20.315% 6,000万円まで14.21%
超過分は20.315%
譲渡所得税・住民税 約2,419.2万円 約1,443.4万円

差は約975.8万円です。10年超所有の軽減税率は課税譲渡所得6,000万円以下の部分だけが14.21%で、超えた部分は20.315%のままという段階構造になっています。上の計算では6,000万円分に852.6万円、残る2,908.4万円分に590.8万円が課されています。

そして取得費を証明できれば、この税額はさらに下がります。2017年築の物件であれば購入時の契約書が残っている可能性は高いはずです。仮に取得費が9,000万円と証明できれば譲渡所得は3,558.4万円まで下がり、3,000万円控除後の課税譲渡所得は558.4万円、税額は約79.3万円になります。概算5%で計算した場合との差は1,364.1万円です。

戸建は土地単価が22.8%上がっています

明石市の戸建は、総額の中央値だけを見ると2,650万円から2,800万円へ約5.7%の上昇にとどまります。「相場が上がっていると聞いたのに、査定額がそれほどでもない」という感覚は、この数字から来ています。

しかし、土地1㎡あたりの中央値は19.3万円から23.7万円へ約22.8%上昇しています。総額が伸びていないのは、成約した土地面積の中央値が120㎡から115㎡へ小さくなったからです。

ここから導かれることは明確です。土地115㎡より広い家をお持ちの方は、総額の中央値2,800万円ではなく、土地単価で見てください。

  • 土地150㎡なら、単価ベースで約3,555万円
  • 土地200㎡なら、単価ベースで約4,740万円
  • 土地255㎡(魚住町の実際の成約事例)は2,900万円で決まっています

もちろん土地は広ければ広いほど単価が比例して上がるわけではなく、面積が大きくなるほど㎡単価は下がる傾向があります。それでも「総額の中央値」で自宅を判断すると、広い土地をお持ちの方ほど実勢から離れます。査定を受けるときは、土地面積をそろえた比較を出してもらってください。

相場が上がっているのに反応がない場合の対処は相場は上がっているのに、うちだけ売れないとき(明石市)で扱っています。町別の動きは213件。明石市でいちばん動いている町の戸建は3,000万円(大久保町)をご覧ください。

マンションは築年で明暗が分かれています

明石市の中古マンションは、㎡単価の中央値が19.4万円から20.0万円へ約3.1%の上昇。ほぼ横ばいに見えますが、築年帯で分けると景色が変わります。

  • 2011年以降築——47.1万円 → 58.5万円(約24%増)
  • 1980年以前築——9.1万円 → 8.3万円(約9%減)

築古のマンションは、4年待った結果として下がりました。この層では「待つ」判断が実際にマイナスに働いています。

そして築古ほど、購入時の契約書が残っていないケースが増えます。取得費を証明できないと、売却価格の5%しか取得費として認められません。大蔵谷奥100万円・大久保町高丘190万円といった価格帯では税額そのものは小さくなりますが、それでも売却価格に対する費用と税金の比率は高くなります。駅別・築年別の実勢は明石市のマンション売却相場【2026年最新】で公開しています。

仲介手数料・印紙税以外にかかる費用

  • 抵当権抹消登記——登録免許税は不動産1個につき1,000円。司法書士報酬を含めて1万5,000円〜2万円程度
  • 相続登記——2024年4月1日から義務化。正当な理由なく3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象です。相続不動産は、この登記が済んでいないと売却手続きに入れません
  • 解体費用——木造で坪4万円〜5万円程度。なお相続した家については、令和6年1月1日以後の譲渡なら買主が譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに取り壊した場合も空き家特例の対象になります。売主が先に解体費を負担する必要はありません
  • 残置物処分——戸建1軒で15万円〜40万円程度
  • 確定測量——35万円〜60万円程度。明石市は旧市街の大蔵谷・人丸前周辺に古い区割りが残り、境界確定に時間がかかることがあります
  • 耐震診断・改修——空き家特例で「耐震基準に適合させて売る」を選ぶ場合。診断で10万円〜20万円、改修は建物の状態次第で100万円を超えることもあります。取り壊しを選ぶほうが総額で安く済むケースが多いため、両方の見積りを取ってから決めてください

よくある質問

Q. 相続した実家を1億円以上で売ると、3,000万円控除は使えませんか?
A. 使えません。被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの3,000万円特別控除は、売却代金が1億円以下であることが要件です。段階的に減るのではなく、1円でも超えると全額使えなくなります。9,900万円で売った場合と1億100万円で売った場合を試算すると、税額の差は約646.1万円、手取りでは200万円高く売ったほうが約455.7万円少なくなります。なお、自分が住んでいたマイホームの3,000万円特別控除と10年超の軽減税率には、この1億円制限はありません。

Q. 1億円の判定は、契約書の金額だけで見るのですか?
A. いいえ。相続の時から、売却した日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの間に分割して売却した部分や、他の相続人が売却した部分も含めた売却代金で判定します。すでに特例の適用を受けたあとで残りを売って合計が1億円を超えた場合は、その売却の日から4か月以内に修正申告書の提出と納税が必要になります。相続人が複数いて土地を分けて売る予定がある場合は、最初に全体額を確認してください。

Q. 明石市で家を売ると、仲介手数料はいくらですか?
A. 実際の成約価格で計算すると、市の戸建中央値2,800万円で約99.0万円、中古マンション中央値1,300万円で約49.5万円、西明石の戸建中央値3,400万円で約118.8万円、和坂の7,500万円(西明石徒歩15分・2023年築)で約254.1万円、大明石町の1億3,000万円(明石徒歩1分)で約435.6万円です。売買価格800万円以下の物件は令和6年7月1日施行の報酬告示改正により、上限が30万円の1.1倍(税込33万円)となります。

Q. 相場が上がっていると聞いたのに、査定額が思ったほどではありません
A. 戸建の場合、総額の中央値は2,650万円から2,800万円へ約5.7%しか上がっていませんが、土地1㎡あたりの中央値は19.3万円から23.7万円へ約22.8%上昇しています。総額が伸びていないのは成約した土地面積の中央値が120㎡から115㎡へ小さくなったためです。土地115㎡より広い家をお持ちなら、総額の中央値ではなく土地単価で見てください。土地150㎡なら単価ベースで約3,555万円になります。査定では土地面積をそろえた比較を出してもらうことをおすすめします。

Q. 築古のマンションは、待てば上がりますか?
A. 明石市のデータでは逆の動きが出ています。2011年以降築の㎡単価は47.1万円から58.5万円へ約24%上昇した一方、1980年以前築は9.1万円から8.3万円へ約9%下がりました。市全体の㎡単価中央値が19.4万円から20.0万円へ約3.1%と横ばいに見えるのは、この2つが打ち消し合っているためです。築古の層では、待つ判断が実際にマイナスに働いています。

まとめ——明石市は「1億円」と「土地単価」の2つを押さえてください

明石市の不動産売却でかかる費用は、市の戸建中央値2,800万円で売却価格の約3.6%、実額では仲介手数料99.0万円が中心です。

ただし明石市で手取りを大きく左右するのは、次の点です。

  1. 相続した家は売却代金1億円が崖——1円超えるだけで空き家の3,000万円控除が全額使えません。200万円高く売って手取りが455.7万円減る計算になります
  2. 1億円は「合算」で判定される——他の相続人の売却分も、3年内に分割して売った分も含みます。あとから超えると4か月以内に修正申告です
  3. マイホームには1億円制限がない——1億3,000万円でも3,000万円控除と軽減税率が使え、試算では約975.8万円の差が出ました
  4. 戸建は土地単価が22.8%上昇——総額の中央値2,800万円ではなく、土地面積をそろえた比較で判断してください
  5. 築古マンションは待つと下がる——1980年以前築は4年で約9%下落しています

明石市の相場データは明石市の不動産売却のページで、駅別・町丁別に公開しています。市場全体の動きは兵庫県で唯一人口が増えた明石市。その伸びが3分の1になったで扱っています。

査定は無料で、その後の売却をお約束いただく必要はありません。「1億円を超えそうかどうかだけ知りたい」というご相談でも構いません。

出典:成約データは国土交通省 不動産情報ライブラリ(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)に登録された不動産取引価格情報をもとに株式会社Estate&Co.が集計。人口は2025年国勢調査人口速報集計。税制は国税庁タックスアンサーNo.3302・No.3305・No.3306・No.3355・No.7108。仲介手数料の特例は令和6年7月1日施行の報酬告示改正による。解体費用・残置物処分費用・登記費用・測量費・耐震診断費用は一般的な目安であり、実際の金額は現地条件によって変わります。掲載の税額はいずれも一定の前提を置いた試算で、取得費・所有期間は仮定値です。最終的な判断は税理士または所轄税務署にご確認ください。

この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)

この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。

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