尼崎市で家を小さくする買い換え|買換え特例を選ぶと123.4万円、3,000万円控除なら0円です

尼崎市でご相談が増えているのが、広い戸建を売って、駅近のコンパクトなマンションに移るという住み替えです。お子さんが独立し、管理の手間を減らしたいという理由がほとんどです。
このとき「買換え特例を使えば税金がゼロになる」と説明されることがありますが、家を小さくする買い換えでは、むしろ不利になります。
武庫之荘の戸建3,900万円を売って、2,500万円のマンションに移る試算では、買換え特例なら約123.4万円、3,000万円特別控除なら0円です。順番を間違えると、払わなくてよい123.4万円を払うことになります。
買換え特例は「売った額 ≦ 買った額」でないと全額繰延べになりません
買換え特例(特定のマイホームを買い換えたときの特例)は、課税を将来へ繰り延べる制度です。ただし繰り延べられるのは、買い換えた金額までです。
| 関係 | 扱い | 典型例 |
|---|---|---|
| 売却価格 ≦ 買換価格 | 全額が繰延べ。今回の税額は0円になります | 同等以上の家に住み替える |
| 売却価格 > 買換価格 | 差額(はみ出した部分)に課税されます | 家を小さくする(ダウンサイジング) |
差額に対する税額は、次のように計算します。
- 収入金額 = 売却価格 − 買換価格
- 必要経費 =(取得費 + 譲渡費用)×(収入金額 ÷ 売却価格)
- 譲渡所得 = 収入金額 − 必要経費
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株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
武庫之荘の戸建3,900万円で計算します
前提:1990年に3,400万円(土地2,000万円・建物1,400万円/木造)で取得した戸建を、2026年に3,900万円で売却し、園田の70㎡換算相当2,500万円のマンションに買い換える。所有・居住とも36年、売った年の1月1日で所有期間10年超。
| 項目 | 金額 | 計算根拠 |
|---|---|---|
| 売却価格 | 3,900万円 | 武庫之荘 戸建総額中央値(73件) |
| 建物の減価償却費 | 1,330.0万円 | 1,400万円×0.9×0.031×36年=1,406.2万円。取得価額の95%=1,330万円が限度 |
| 取得費 | 2,070.0万円 | 土地2,000万円+償却後の建物70万円 |
| 譲渡費用 | 138.3万円 | 仲介手数料135.3万円+印紙税3万円 |
| — | A:3,000万円控除 | B:買換え特例 | C:何も使わない |
|---|---|---|---|
| 課税の対象 | 譲渡所得1,691.7万円 | 収入金額1,400万円 3,900−2,500 |
譲渡所得1,691.7万円 |
| 控除・必要経費 | 3,000万円控除 | 必要経費792.7万円 (2,070+138.3)×(1,400÷3,900) |
— |
| 課税譲渡所得 | 0円 | 607.3万円 | 1,691.7万円 |
| 税額 | 0円 | 約123.4万円 20.315% |
約343.7万円 |
| 将来への持ち越し | なし | あります | なし |
| 新居の住宅ローン控除 | 使えません | 使えません | 使えます |
3,000万円控除なら0円で完結し、将来への持ち越しもありません。買換え特例は今回123.4万円を払ったうえ、繰り延べた分の取得費を新しいマンションに引き継ぎます。
なお、買換え特例は10年超所有の軽減税率(課税譲渡所得6,000万円以下の部分は14.21%)と併用できません。上の123.4万円は20.315%で計算しています。
3,000万円控除で0円になるかどうかが分かれ目です
判断はこの順番で行ってください。
- 譲渡所得を計算する——売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
- 3,000万円以下なら、3,000万円控除で税額0円。買換え特例を検討する必要はありません
- 3,000万円を超えたら、買換え特例との比較を始める——このときも、買換価格が売却価格を下回るなら差額に課税されます
尼崎市の駅別データでは、戸建総額中央値は武庫之荘3,900万円(73件)、塚口3,600万円(58件)、園田3,600万円(63件)、立花3,000万円(81件)です。この価格帯で1990年前後に取得した物件なら、譲渡所得が3,000万円を超えるケースは多くありません。まず計算してみてください。
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誤解のないよう申し添えますが、買換え特例が有利になる場面もあります。
- 譲渡所得が3,000万円を大きく超え、かつ同等以上の家に買い換えるとき——全額繰延べになり、今回の税額が0円になります
- 取得費が極端に小さいとき——先祖代々の土地など、取得費が売却価格の5%しか認められない物件では譲渡所得が膨らみます
ただしその場合も、繰り延べた分は新居の取得費に引き継がれ、次に売るとき(相続人が売るときを含みます)に課税されます。「非課税」ではなく「先送り」である点は変わりません。
やらないほうがよいケース
- 3,000万円控除で0円になる場合に、買換え特例を選ぶこと——上の事例では123.4万円の差になります
- 住宅ローン控除を当てにしている場合——3,000万円控除も買換え特例も、居住年およびその前2年・その後3年の計6年間は住宅ローン控除と併用できません(国税庁タックスアンサーNo.1211-1)。買い換え先でローンを組む予定なら、控除額と比較してください
- 買い換え先が決まっていない場合——買換え特例は売却の前年から翌年までの3年間に取得することが要件です。間に合わなければ適用できません
よくある質問
Q. 買換え特例を使えば税金はゼロになりますか?
A. 売却価格が買換価格以下であれば全額が繰り延べられ、今回の税額は0円になります。売却価格が買換価格を上回る場合は、その差額に課税されます。家を小さくする買い換えではこちらに該当します。
Q. 小さい家に買い換えるとき、いくらかかりますか?
A. 武庫之荘の戸建3,900万円を売って2,500万円のマンションに買い換える事例(1990年に3,400万円で取得)では、収入金額が1,400万円、必要経費が792.7万円、課税譲渡所得が607.3万円となり、税額は約123.4万円です。同じケースで3,000万円特別控除を選べば0円になります。
Q. どちらを選ぶべきですか?
A. まず譲渡所得を計算してください。3,000万円以下であれば3,000万円特別控除で税額が0円になり、買換え特例を検討する必要はありません。3,000万円を超える場合に初めて比較の意味が出ます。なお買換え特例は10年超所有の軽減税率と併用できません。
Q. 買換え特例が有利になるのはどんなときですか?
A. 譲渡所得が3,000万円を大きく超え、かつ同等以上の価格の家に買い換えるときです。この場合は全額が繰り延べられます。ただし繰り延べた分は新居の取得費に引き継がれ、次に売るときに課税されます。相続人が売る場合も同じです。
Q. 住宅ローン控除は使えますか?
A. 3,000万円特別控除・買換え特例のいずれを使っても、居住年およびその前2年・その後3年の計6年間は住宅ローン控除と併用できません(国税庁タックスアンサーNo.1211-1)。買い換え先でローンを組む予定なら、控除見込額と比較して判断してください。
まとめ
- 買換え特例は「大きくする買い換え」の制度です——売却価格が買換価格を上回ると、差額に課税されます
- ダウンサイジングでは3,000万円控除のほうが有利——事例では123.4万円と0円の差になります
- 買換え特例は軽減税率と併用できません——14.21%ではなく20.315%で計算します
- まず譲渡所得を計算してください——3,000万円以下なら比較そのものが不要です
- どちらも住宅ローン控除と6年間併用できません——買い換え先でローンを組むなら要検討です
尼崎市の駅別・町丁別の相場は尼崎市の不動産売却で公開しています。売却にかかる費用と税金は尼崎市の不動産売却にかかる費用と税金をご覧ください。
査定は無料で、その後の売却をお約束いただく必要はありません。「売却と購入、どちらを先にすべきか」というご相談だけでも構いません。
出典:成約データは国土交通省 不動産情報ライブラリ(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)に登録された不動産取引価格情報をもとに株式会社Estate&Co.が集計(尼崎市)。税制は国税庁タックスアンサーNo.3355(特定のマイホームを買い換えたときの特例)、No.3302(マイホームを売ったときの特例)、No.3305(マイホームを売ったときの軽減税率の特例)、No.1211-1(住宅ローン控除と譲渡特例の重複適用)、No.3261(建物の取得費の計算)。買換え特例の期限は令和8年度税制改正により令和9年12月31日までの譲渡とされています(国土交通省「令和8年度税制改正概要」)。掲載の税額はいずれも一定の前提を置いた試算で、取得価額および土地・建物の按分は仮定値です。最終的に税理士または所轄税務署にご確認ください。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。
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