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淡路市

淡路市、同じ地区で農地と宅地が57倍|農地転用ができるかどうかで決まります

2026.09.07
淡路市の風景

淡路市の成約データには、農地の取引が6件含まれています。宅地と並べると、桁が違います。

地区 種別 面積 成約価格 1㎡あたり
釜口 宅地 190㎡ 580万円 30,526円
農地 280㎡ 15万円 536円
浦 宅地 200㎡ 1,600万円 80,000円
農地 780㎡ 190万円 2,436円

同じ釜口地区で57倍、同じ浦地区で33倍。場所ではなく、地目が価格を分けています。

この差を埋める手続きが農地転用です。ただし淡路市では、それが認められないことが多くあります。

淡路市の農地6件

地区 面積 成約価格 1㎡あたり
中持 1,100㎡ 310万円 2,818円
浦 780㎡ 190万円 2,436円
中村 610㎡ 120万円 1,967円
釜口 280㎡ 15万円 536円
深草 1,100㎡ 50万円 455円
草香 1,100㎡ 25万円 227円

1,100㎡(約333坪)の農地が25万円です。1㎡あたり227円。

一方、宅地の成約15件では㎡625円から80,000円まで128倍の開きがありました。宅地の最高値と農地の最安値では352倍です。

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農地転用ができるかどうかで、すべてが決まります

農地を農地以外に変えるには、農地法の許可が必要です。手続きは2つに分かれます。

条文 どんな場合か 誰が申請するか
農地法第4条 農地を転用する場合(自己転用の場合) 転用者(農地所有者)
農地法第5条 転用するために農地・採草放牧地の権利の設定・移転をする場合 譲渡人と譲受人
農地法第3条 農地を農地のまま権利移動する場合 当事者(農業委員会の許可)

「農地を宅地にして売る」なら第5条です。売主と買主が一緒に申請します。

許可されるかどうかは、農地の区分で決まります

農林水産省の資料では、農地は次のように区分され、転用の方針が定められています。

区分 転用の方針
農用地区域内農地 転用禁止
甲種農地 原則不許可
第1種農地 原則不許可
第2種農地 第3種農地に立地困難な場合等に許可
第3種農地 原則許可

農用地区域内の農地は、転用が禁止されています。いわゆる「青地」です。区域から除外する手続きは可能な場合がありますが、要件は厳しく、時間もかかります。

なお市街化区域内の農地は、農業委員会にあらかじめ届出を行えば許可不要とされています。ただし淡路市には市街化区域が設定されていない区域が広くあります。ご自身の農地がどの区分にあたるかは、淡路市の農業委員会でご確認ください。

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農地のまま売る道も、以前より広がっています

農地法第3条の下限面積要件は、令和5年4月1日に廃止されました。それまでは「原則50アール(北海道は2ヘクタール)以上」といった面積要件があり、小規模な農地の買い手が限られていました。

この廃止により、小さな面積でも農地を取得できるようになっています。ただし農業委員会の許可は引き続き必要で、農作業に常時従事することなどの要件は残ります。

実務上の打ち手は3つです。

  1. 近隣の農業者・農業法人に打診する——耕作を続けている方にとっては、隣接する農地はまとまりが良くなります。下限面積要件が廃止されたことで、以前より話が進みやすくなっています
  2. 農地中間管理機構(農地バンク)に相談する——貸し出しの窓口です。売却ではありませんが、耕作放棄を避けながら維持する選択肢になります
  3. 区分を確認したうえで、転用の可能性を探る——第3種農地であれば原則許可です。まず区分の確認が先です

一方で、3,600万円の成約もあります

建築年 延床/土地 成約価格 土地1㎡あたり
2025年 105㎡/170㎡ 3,600万円 21.18万円
2025年 100㎡/185㎡ 3,000万円 16.22万円
2021年 100㎡/195㎡ 2,600万円 13.33万円
1969年 125㎡/690㎡ 2,000万円 2.90万円
1970年 145㎡/110㎡ 170万円 1.55万円

同じ市内で、新築の戸建は土地1㎡あたり21.18万円、1970年築は1.55万円。13.7倍の差です。

「淡路だから安い」ではありません。地目、区分、築年で、市場が完全に分かれています。

この分析の限界を、正直にお伝えします

  • 農地の成約は6件、宅地は15件です——1件ごとの事情が結果を大きく動かします
  • 農地の区分は記録されていません——成約した6件が農用地区域内か、第1種か第3種かは成約データから分かりません。価格差の原因を特定したものではありません
  • 同一地区の比較も各1件同士です——釜口の57倍、浦の33倍は、それぞれ1件と1件の比較です
  • 成約データには最寄駅の情報がありません——淡路市には鉄道がなく、交通条件の比較ができていません
  • 横断比較であって予測ではありません——ご自身の物件が今後たどる値動きを示すものではありません

よくある質問

Q. 農地と宅地で、どれくらい価格が違いますか?
A. 当社が集計した淡路市の成約では、同じ釜口地区で宅地190㎡が㎡30,526円、農地280㎡が㎡536円と57倍の差がありました。同じ浦地区でも宅地200㎡が㎡80,000円、農地780㎡が㎡2,436円で33倍です。農地6件の㎡単価は227円から2,818円の範囲でした。

Q. 農地を宅地にして売れますか?
A. 農地法第5条の許可(転用目的での権利移動)が必要です。ただし農用地区域内農地は転用禁止、甲種農地と第1種農地は原則不許可とされています。第2種農地は第3種農地に立地困難な場合等に許可、第3種農地は原則許可です。まずご自身の農地がどの区分にあたるかを淡路市の農業委員会でご確認ください。

Q. 市街化区域なら手続きは簡単ですか?
A. 市街化区域内の農地を転用する場合は、農業委員会にあらかじめ届出を行えば許可不要とされています。ただし淡路市には市街化区域が設定されていない区域が広くあります。該当するかどうかは市の窓口でご確認ください。

Q. 農地のまま売ることはできますか?
A. 農地法第3条の許可を受けて、農地のまま権利移動することができます。令和5年4月1日に下限面積要件が廃止されたため、以前より小規模な農地でも買い手を探しやすくなっています。ただし農業委員会の許可は引き続き必要で、農作業に常時従事することなどの要件は残ります。近隣の農業者・農業法人への打診が現実的です。

Q. 淡路市の戸建はどれくらい差がありますか?
A. 土地1㎡あたりで、2025年築(延床105㎡/土地170㎡・3,600万円)が21.18万円、1970年築(延床145㎡/土地110㎡・170万円)が1.55万円と13.7倍の開きがありました。地目・区分・築年で市場が分かれています。

まとめ

  1. 同じ地区で農地と宅地が57倍——釜口で㎡536円と㎡30,526円です
  2. 1,100㎡の農地が25万円——1㎡あたり227円で成約しています
  3. まず農地の区分を確認——農用地区域内農地は転用禁止です
  4. 下限面積要件は令和5年4月1日に廃止——農地のまま売る道は以前より広がりました
  5. 件数は6件と15件です——傾向であって、結論ではありません

淡路市の地区別の相場は淡路市の不動産売却で公開しています。低未利用土地の控除は淡路市の低未利用土地等の100万円控除、費用と税金は淡路市の不動産売却にかかる費用と税金をご覧ください。

査定は無料で、その後の売却をお約束いただく必要はありません。「相続した農地をどうすればよいか分からない」というご相談から始めていただいて構いません。

出典:成約データは国土交通省 不動産情報ライブラリ(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)に登録された不動産取引価格情報をもとに株式会社Estate&Co.が集計。淡路市の農地成約6件、宅地成約15件(面積2,000㎡超の1件を除く)、戸建成約を対象としています。単価は成約価格÷面積。本記事は個別の成約を並べた横断的な比較であり、個別物件の将来価格の予測ではありません。同一地区での農地と宅地の比較はそれぞれ1件同士のもので、一般的な結論を導ける規模ではありません。成約データに農地の区分(農用地区域内農地・甲種農地・第1種〜第3種農地の別)は記録されておらず、価格差の原因を特定したものではありません。農地転用許可制度は農林水産省「農業振興地域制度、農地転用許可制度等について」(農地法第4条・第5条)、農地のまま権利移動する場合は農地法第3条。下限面積要件の廃止は令和5年4月1日施行。個別の農地の区分および転用の可否は、必ず淡路市の農業委員会にご確認ください。

この記事の集計データについて
本記事が集計に用いたのは、当社サイトの淡路市の成約事例ページに掲載している44件です。これは国土交通省「不動産情報ライブラリ」の直近1年(2025年4月〜2026年3月)のデータから当社が抜粋・加工したもので、淡路市で成立した全取引ではありません。また、掲載事例は種別ごとに価格の低い順に並んでおり、無作為抽出ではありません。そのため、本記事に示した中央値・平均値・単価は、市場全体のそれとは異なる可能性があります。実際のご所有物件の査定額は、間取り・階数・向き・管理状態・リフォーム歴・接道など個別の条件を確認したうえで算出します。

この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)

この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。淡路市は成約価格情報の登録が直近で1件のみのため、この記事の数字は実質的に不動産取引価格情報に基づきます。

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