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神戸市中央区

中央区で相続した古い家、税額に約610万円の差!?控除の期限は2027年末です

2026.09.20
神戸市中央区の風景

中央区で相続した古い家を売ると、税金はいくらかかるか。直近の成約データから、実際の金額で確かめます。

中央区で成約した戸建のうち、昭和56年(1981年)以前に建てられたものは36件、成約価格の中央値は3,350万円でした。相続した家は購入時の資料が残っていないことが多く、その場合は売却価格の5%を取得費とみなします。3,350万円の5%は167.5万円ですから、譲渡所得はおよそ3,182.5万円。長期譲渡所得の税率20.315%をかけると、約647万円です。

ここに「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」が使えると、3,000万円が差し引かれます。税額は約647万円から約37万円へ、約610万円減ります。

この特例には2027年12月31日という適用期限があります。そして要件を1つでも外すと使えません。外しやすい要件と、2024年に緩和された点を順に確認します。

中央区の実額で見る、控除があるときとないとき

項目 金額
中央区の昭和56年以前築の戸建・成約価格の中央値 3,350万円
概算取得費(売却価格の5%) 167.5万円
譲渡所得(譲渡費用を除く) 3,182.5万円
税額(長期譲渡所得20.315%) 約647万円
3,000万円特別控除を適用した場合の譲渡所得 182.5万円
控除後の税額 約37万円
差額 約610万円

この計算では譲渡費用を差し引いていません。仲介手数料や解体費用は譲渡費用として差し引けますので、実際の譲渡所得はこれより小さくなります。つまり中央区の中央値クラスの物件では、控除が使えるかどうかが、そのまま手取りの差になります。

なお対象件数は36件です。中央区で直近に成約した戸建113件のうち31.9%がこの年代にあたります。

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期限は2つあります。どちらか早いほうで締め切られます

租税特別措置法第35条第3項が定める特例です。期限は2つあり、両方を満たす必要があります。

期限の種類 いつまで
制度そのものの期限 2016年4月1日から2027年12月31日までの譲渡
個別の相続ごとの期限 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで

2つ目の読み方に注意が要ります。「3年以内」ではなく「3年を経過する日の属する年の12月31日まで」です。たとえば2023年6月に相続が開始した場合、3年を経過する日は2026年6月ですから、期限はその年の12月31日、つまり2026年12月31日です。数か月の余裕が上乗せされる書き方になっています。

そして2025年以降に相続が開始した場合は、個別の期限が2027年12月31日より後になります。このとき効いてくるのが制度そのものの期限です。延長されなければ、2027年12月31日を過ぎた譲渡には使えません。過去には延長が繰り返されてきましたが、次の延長があるかどうかは決まっていません。当社はこれを未確定として扱い、期限内に売る前提で段取りをご提案しています。

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2024年の改正で、解体のタイミングが変わりました

ここが実務で最も大きい変更点です。改正前は、売る時までに耐震改修を終えるか、建物を取り壊しておく必要がありました。買主が「引き渡し後に自分で解体したい」と言っても、売主側で先に壊すしかありませんでした。

2024年1月1日以後の譲渡からは、譲渡の時からその譲渡の日の属する年の翌年2月15日までの間に、耐震基準を満たすか、家屋の全部の取壊し等を行えば適用できるようになりました。

2023年12月31日以前の譲渡 2024年1月1日以後の譲渡
耐震改修・取壊しの時期 譲渡の時までに完了 譲渡の翌年2月15日まで
売主が先に解体する必要 あり なし
解体費用の負担 売主 買主と交渉できる

これは売主の資金繰りを大きく変えます。解体費用を先に払わずに売れるようになりました。中央区で古い家を持て余しておられるなら、解体してから売るか、そのまま売るかを、価格を見てから決められます。

もう一点、2024年1月1日以後の譲渡では、その家屋および敷地を取得した相続人が3人以上である場合、控除額は3,000万円ではなく2,000万円になります。兄弟3人で共有名義にして売ると、控除枠が1,000万円減るということです。誰が取得するかを決める段階で、ここは検討に値します。

使えなくなる要件。ここを外す方が多くいらっしゃいます

  1. 相続の時から売るまでに、貸したり住んだりした——相続してから譲渡までの間に、事業の用・貸付けの用・居住の用に供されていた場合は使えません。「空いているのはもったいないから」と1か月でも貸すと外れます。駐車場として貸した場合も同じです
  2. 亡くなった方が1人暮らしでなかった——相続の開始の直前において、被相続人以外に居住していた人がいなかったことが要件です。同居の家族がいた場合は対象外です
  3. 区分所有建物の登記がされている——マンションは対象外です。中央区では直近に中古マンションが1,021件成約していますが、これらはこの特例の対象になりません
  4. 売却代金が1億円を超えた——中央区の昭和56年以前築の戸建36件のうち、1億円を超えたものは9件でした
  5. 特別の関係がある人に売った——生計を一にする親族や同族会社への売却は対象外です
  6. 昭和56年5月31日より後に建てられていた——要件は「昭和56年5月31日以前に建築されたこと」です。昭和56年に建てられた家は、5月31日以前かどうかで結論が変わります。建築確認の日付や登記の表示で確認が必要です

1つ目が最も多い失敗です。相続した家は、売ると決めたら貸さないでください。中央区の中央値クラスなら、家賃数か月分と引き換えに約610万円を失うことになります。

中央区で特例を使って売るための4つの確認

  1. 建築年月日を確認する——登記事項証明書の表題部、または建築確認済証で確認します。昭和56年5月31日以前かどうかが分岐点です
  2. 相続開始日から期限を逆算する——相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日と、2027年12月31日。早いほうがご自身の締め切りです
  3. 誰の名義で取得するかを決める——取得した相続人が3人以上になると控除額が2,000万円に下がります。売却代金の分け方は、名義とは別に決められます
  4. 被相続人居住用家屋等確認書を取る——物件所在地の市区町村で交付を受け、確定申告に添付します。空き家であったことを証明する書類です。取得には時間がかかりますので早めに動きます

当社は中央区の不動産売却の専門店です。特例が使えるかどうかの判定から、期限に間に合う売却スケジュールの設計まで、そのままお引き受けします。中央区の町丁別・種別ごとの成約データは中央区の不動産売却にまとめています。

よくある質問

中央区で相続した古い家を売ると、税金はいくらですか?
中央区で直近に成約した昭和56年以前築の戸建の中央値は3,350万円でした。取得費が不明として概算取得費5%(167.5万円)で計算すると譲渡所得は約3,182.5万円、長期譲渡所得の税率20.315%で約647万円になります。空き家の3,000万円特別控除が使える場合は約37万円です。実際には仲介手数料や解体費用を譲渡費用として差し引けますので、これより小さくなります。

この特例の期限はいつですか?
期限は2つあり、早いほうが締め切りです。制度そのものは2027年12月31日までの譲渡が対象です。加えて個別に、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があります。制度の延長があるかどうかは決まっていませんので、期限内に売る前提で段取りを組むことをおすすめします。

相続した家を人に貸してから売っても使えますか?
使えません。相続の時から譲渡の時まで、事業の用・貸付けの用・居住の用に供されていないことが要件です。短期間の賃貸や駐車場としての利用でも要件を外れます。売却を考えているなら、空き家のまま置いておくことが必要です。

マンションでも使えますか?
区分所有建物の登記がされている建物は対象外ですので、一般的な分譲マンションでは使えません。この特例は、昭和56年5月31日以前に建築された一戸建てを想定した制度です。マンションの場合は取得費の確認や他の特例の適用可否を個別に検討します。

まとめ

中央区の昭和56年以前築の戸建は、成約価格の中央値3,350万円。税額の差はおよそ610万円です。押さえる順番は3つです。第一に、期限は制度側が2027年12月31日、個別には相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日で、早いほうが締め切りです。第二に、2024年の改正で譲渡の翌年2月15日までに解体すればよくなり、売主が先に解体費用を払う必要がなくなりました。第三に、相続した家を貸すと使えなくなります。

税額の判定は税理士の業務です。当社は売却の実額と段取りをお出しし、必要に応じて提携の税理士をご紹介します。まずは無料査定で、いまの相場をご確認ください。

出典

  • 国税庁 タックスアンサー No.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
  • 租税特別措置法第35条第3項・第4項(e-Gov法令検索)
  • 国税庁 タックスアンサー No.3258「取得費が分からないとき」(概算取得費5%・租税特別措置法第31条の4)
  • 国税庁 タックスアンサー No.3208「長期譲渡所得の税額の計算」(所得税15%・復興特別所得税・住民税5%)
  • 国土交通省「不動産情報ライブラリ」成約価格情報(建築年別の成約価格)

本記事の税額は概算取得費5%のみを控除した単純計算で、譲渡費用や各種控除は含んでいません。実際の税額は個別の事情によって変わります。税務の判断は税理士にご確認ください。

この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)

この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。

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