中央区で3社の査定額がバラバラ!?どれが正しいのですか

「3社に査定を頼んだら、いちばん高いところと安いところで1,200万円ちがいました。どれが正しいんですか」
神戸市中央区のご相談で、いちばん多い困りごとです。そして、この質問にきちんと答えている会社は、実はあまり多くありません。「うちは適正です」と言うだけか、「他社は媒介契約を取りたいだけです」と言うか。どちらも、あなたの知りたいことに答えていない。
査定額がばらつく理由は、営業姿勢ではなく、データの構造にあります。中央区の成約データを見ると、その構造がはっきり見えます。
中央区は、種別によって「事例の厚み」が20倍ちがう
直近1年、中央区の成約は1,159件。内訳がこうです。
- 中古マンション——1,021件
- 戸建(土地と建物)——121件
- 更地(土地のみ)——17件
マンションは戸建の8.4倍、更地の60倍の事例があります。この差が、そのまま査定額のばらつきの差になります。
査定は、似た条件の成約事例を並べて、そこから補正して出します。事例が1,000件あれば、駅徒歩5分・築15年・60㎡という条件に近いものが何十件も見つかる。3社が同じ手順を踏めば、似た数字になります。
ところが事例が121件しかない戸建では、条件の近いものが2〜3件しか見つからない。その2〜3件をどう選ぶかで、答えが変わってしまう。これが1,200万円の正体です。

神戸市中央区のご自宅が、いま実際にいくらで売れるか。この記事の取引データと、間取り・築年・接道などの条件を突き合わせて、具体的な金額でお出しします。
査定は無料です。その後の売却をお約束いただく必要はありません。
株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
「事例が薄いと数字が暴れる」を、目で見てもらいます
説明だけでは信じにくいと思うので、実際のデータで見てください。中央区の戸建を建築年の帯で分けると、こうなります。

- 1980年以前——38件、3,000万円
- 1981〜2000年——36件、4,500万円
- 2001〜2010年——5件、7,500万円
- 2011年以降——36件、5,350万円
おかしいと思いませんか。2001〜2010年に建った家のほうが、2011年以降に建った家より2,150万円高い。常識的には逆のはずです。
理由は簡単で、この帯が5件しかないからです。5件の真ん中の1件が、たまたま土地110㎡の大きな家だった。それだけで中央値が7,500万円になります。1件入れ替われば、数字は1,000万円単位で動く。
これがあなたの家に起きていることです。3社の査定額が1,200万円ちがったのは、誰かが嘘をついているからではなく、3社が別の「5件」を見ているからです。

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金額そのものではなく、金額の出し方を比べてください。次の3つを聞くと、はっきり差が出ます。
質問1「この価格の根拠になった成約事例を、何件、どれとどれで見ましたか」
件数と物件を言えるかどうか。「相場から」「経験上」しか返ってこないなら、事例を見ていない可能性があります。
質問2「その事例と、うちの家の違いを、いくらで補正しましたか」
駅距離で何万円、築年で何万円、間口で何万円。この内訳が言えるのが、まっとうな査定です。
質問3「この価格で売れなかったとき、次にいくらに下げますか。それはいつですか」
これに答えられるかどうかが、いちばん効きます。高い数字を出して媒介契約を取り、1か月後に値下げを持ちかける手法は実在します。下げ幅とタイミングを先に約束できる会社は、最初の数字にも責任を持っています。
マンションをお持ちなら、話は逆です
中央区のマンションは事例が1,021件あります。この厚みでは、査定額が大きくばらつくほうが異常です。
建築年帯別に見ると、1980年以前が46件・1,550万円、1981〜2000年が308件・1,900万円、2001〜2010年が270件・3,750万円、2011年以降が393件・4,200万円。件数がそろっており、順序もきれいに並んでいます。
つまり中央区のマンションで3社の査定が大きく開いたなら、それはデータの薄さではなく、会社の姿勢の問題です。どちらの理由でばらついているのかを見分けることが、まず大事なのです。
やってはいけないこと
ひとつめ。いちばん高い査定額を出した会社に、そのまま依頼する。査定額は売れる保証ではありません。売り出し価格が相場から離れていると、最初の3週間——問い合わせがいちばん多い時期——を空振りで使い切ることになります。
ふたつめ。いちばん安い査定額を「正直な会社」と決めつける。低く出して早く売り、次の案件に回る戦い方もあります。安い=誠実、ではありません。
みっつめ。査定を1社だけで済ませる。特に中央区の戸建と更地は、事例が薄い。1社の数字だけでは、それがどのくらい振れやすい数字なのか、判断のしようがありません。
まずやること
- 手元の査定書に、参照した成約事例が具体的に書かれているかを確認する
- 書かれていなければ、上の質問1〜3をそのまま聞いてみる
- 戸建・土地をお持ちなら、最低3社。ばらつく前提で臨む
- マンションをお持ちなら、ばらつき自体が判断材料になる
ご自宅がいくらで売れるか、調べてみませんか
ここまでの数字は、あくまで中央区全体の中央値です。同じ区のなかでも、築年・面積・階数・駅距離で価格は大きく変わります。
株式会社Estate&Co.は神戸市中央区京町に本店を置く不動産売却専門店です。国土交通省の成約データと、各自治体の統計をもとに、お住まいの地域の実勢に沿った査定をご提供しています。参照した成約事例と補正の内訳も、あわせてご説明します。
「いま売ったらいくらか」を知っておくだけでも、判断の材料になります。売却を決めていない段階でのご相談も承っています。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。土地の形状・間口は成約価格情報には記録がないため、これらを扱った集計は不動産取引価格情報に基づきます。
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