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中央区の古い家、解体してから売りますか?建物付きのほうが㎡単価1.23倍でした

2026.09.17
神戸市中央区の風景

「古い家は解体して、更地にしてから売ったほうが高い」。中央区で相続した家を前に、そう言われたことはありませんか。成約データで確かめました。逆でした。

中央区で直近に成約した土地のみ15件と、土地+建物116件を、それぞれ土地面積あたりの単価に直して比べます。土地のみは42.2万円/㎡、建物付きは51.8万円/㎡。建物が付いているほうが1.23倍高い水準でした。

ただしこの数字には、そのまま受け取れない事情があります。そこも含めて、解体するかどうかの判断材料を並べます。

中央区の成約データ:土地のみと建物付き

区分 成約件数 成約価格の中央値 土地面積の中央値 土地面積あたり単価 建築年の中央値
土地のみ 15件 5,600万円 130㎡ 42.2万円/㎡ —
土地+建物 116件 4,900万円 88㎡ 51.8万円/㎡ 1996年

単価は成約価格を土地面積で割ったものです。建物付きの側は建物の価値も含んだ総額を土地面積で割っているため、建物が価格に乗っていればこの数字は上がります。

神戸市中央区のご自宅が、いま実際にいくらで売れるか。この記事の取引データと、間取り・築年・接道などの条件を突き合わせて、具体的な金額でお出しします。

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この数字をそのまま「解体は損」と読んではいけません

理由は2つあります。

  1. 土地のみで売られた物件は、もともと建物に価値がなかったものが多い——解体してから売るという判断をした時点で、その建物は価値ゼロか、むしろ解体費用の分だけマイナスだった可能性が高い。つまり比べている2つの集団は、最初から性質が違います
  2. 建物付きの物件は比較的新しい——中央区で建物付きとして成約した物件の建築年の中央値は1996年です。新しい建物が価格に乗るのは当然で、築50年の家に同じ理屈は当てはまりません

ですから、この数字から言えるのは「解体すれば単価が上がる」という通説にデータ上の裏づけがないということまでです。ご自宅の建物に値段が付くかどうかは、築年と状態を見たうえで個別に判断します。

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解体には、費用のほかに税金の負担が乗ります

解体を選ぶ場合、見落とされやすいのが固定資産税です。住宅が建っている土地には住宅用地特例があり、200㎡以下の部分は固定資産税の課税標準が評価額の6分の1、都市計画税は3分の1に軽減されています(地方税法第349条の3の2、第702条の3)。

建物を解体して更地にすると、この特例が外れます。賦課期日は1月1日ですので、年内に解体して年明けに更地の状態だと、その年度から税額が上がります。売却が決まってから解体するのと、先に解体してから売り出すのとでは、この一点だけでも負担が変わります。

解体費用そのものについては、民間の相場をここでは書きません。公的な数字として確認できるのは、国土交通省の標準建設費(令和2年度資料)にある木造27,000円/㎡、非木造39,000円/㎡という補助算定上の単価です。実際の工事費は建物の構造、前面道路の幅、隣家との距離、アスベストの有無で大きく変わります。見積もりを複数社から取ってください。

中央区で使える解体の補助制度

2026年度(令和8年度)に中央区で確認できた制度です。

項目 内容
制度名 老朽空家等解体補助制度
補助額 延床80㎡以上で上限60万円(共同住宅・寄宿舎は最大100万円)
主な要件 1986年12月31日以前に建てられた部分があり、腐朽または破損のある空き家
2026年度の受付 2026年3月2日〜2027年1月12日

神戸市内全域が対象です。

共通して重要なのは事前申請が必要だという点です。解体工事の契約や着工を先にしてしまうと、補助の対象外になります。また予算の上限に達した時点で受付が終了する制度がほとんどです。解体を考え始めた段階で、先に市の窓口に相談してください。

解体するかどうかを決める順番

  1. 建物付きのまま、いくらで売れるかを知る——ここが出発点です。建物に値段が付くなら解体する理由はありません
  2. 解体費用の見積もりを取る——複数社から取ってください。補助制度を使うなら、契約前に市へ相談します
  3. 固定資産税の増加分を足す——解体から売却までの期間、住宅用地特例が外れた状態の税額がかかります
  4. 手取りで比べる——建物付きで売った場合の手取りと、解体費用と税負担を引いた更地の手取り。この2つを並べて、初めて判断できます

当社は査定の段階で、この2通りの試算をお出しします。解体したほうが手取りが多いという結論になることもあります。中央区の町丁別・種別ごとの成約データは中央区の不動産売却にまとめています。

よくある質問

古い家は解体してから売るほうが高く売れますか?
中央区の成約データでは、土地のみの単価が42.2万円/㎡、建物付きが51.8万円/㎡で、建物付きのほうが高い水準でした。ただし土地のみで売られた物件はもともと建物価値が乏しかったものが多いため、この比較だけで「解体は損」とは言えません。ご自宅の築年と状態によります。

解体すると固定資産税はどうなりますか?
住宅用地特例が外れます。200㎡以下の部分は固定資産税の課税標準が評価額の6分の1、都市計画税は3分の1に軽減されていますが、更地にするとこの軽減がなくなります。賦課期日は1月1日ですので、解体の時期によって影響を受ける年度が変わります。

中央区に解体の補助金はありますか?
老朽空家等解体補助制度があります。延床80㎡以上で上限60万円(共同住宅・寄宿舎は最大100万円)。2026年度の受付は2026年3月2日〜2027年1月12日です。事前申請が必要で、契約や着工を先にすると対象外になります。最新の状況は市の担当課にご確認ください。

査定を頼んだら、売らなければいけませんか?
いいえ。査定は無料で、その後の売却をお約束いただく必要はありません。解体するかどうかを決めるための材料として、金額だけ知りたいというご依頼も承っています。

まとめ

  • 中央区の成約は、土地のみ42.2万円/㎡(15件)、土地+建物51.8万円/㎡(116件)
  • ただし土地のみで売られた物件はもともと建物価値が乏しかったものが多く、単純比較はできません
  • 解体すると住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税・都市計画税が上がります
  • 中央区では老朽空家等解体補助制度が確認できました。事前申請が必要です
  • 中央区の売却のご相談は、Estate&Co.までお寄せください

この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)

この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。

出典:成約データは国土交通省「不動産情報ライブラリ」(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)の中央区・2025年4月〜2026年3月のうち、土地面積30㎡以上400㎡以下の「宅地(土地)」15件と「宅地(土地と建物)」116件を株式会社Estate&Co.が抽出し、成約価格を土地面積で割った単価の中央値を比較したものです。両者は物件の性質が異なるため、単価の差がそのまま建物の価値を表すものではありません。住宅用地特例は地方税法第349条の3の2および第702条の3(https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 )によります。解体費の単価は国土交通省「令和2年度における住宅局所管事業に係る標準建設費等について」(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001387856.pdf )の不良住宅等除却費によります。補助制度は中央区の公表資料(https://www.city.kobe.lg.jp/a92551/business/todokede/jutakutoshikyoku/building/work/roukyuakiyahojo.html )を2026年9月14日時点で当社が確認したものです。補助制度の内容と受付状況は年度や予算の執行状況によって変わります。実際の適用可否と金額は、各市区の担当課にご確認ください。税額の計算は市区町村の資産税課、税務署または税理士にご確認ください。


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