中央区の不整形地は安くしか売れませんか?整形65.9万円・不整形52.9万円の意味

「うちは土地の形が悪いから、安く買い叩かれるのではないか」。中央区で売却を考え始めた方から、いちばん多く聞く不安です。整った四角い土地が有利だ、という話はよく耳にします。
中央区の成約データを見ます。土地の形状が記録されている戸建71件のうち、整形地54件が土地面積あたり65.9万円/㎡、不整形地13件が52.9万円/㎡。差は1.25倍でした。
ただし当社が19エリアすべてを同じ方法で集計したところ、不整形地のほうが高く成約しているエリアが5つありました。形が価格を決めているわけではない、ということです。では何が決めているのか。そこまで書きます。
中央区の成約データ:土地の形と価格
| 土地の形状 | 成約件数 | 成約価格の中央値 | 土地面積の中央値 | 土地面積あたり単価 |
|---|---|---|---|---|
| 整形 | 54件 | 5,950万円 | 90㎡ | 65.9万円/㎡ |
| 台形 | 4件 | 3,650万円 | 70㎡ | 46.8万円/㎡ |
| 不整形 | 13件 | 8,000万円 | 185㎡ | 52.9万円/㎡ |
出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」成約価格情報。集計期間は2025年4月〜2026年3月(淡路市のみ2021年1月〜2026年3月)。土地の形状が記録されている宅地(土地と建物)に限定。
「整形」は長方形・正方形・ほぼ整形と記録されたもの、「不整形」は不整形と記録されたもの、「台形」はその中間です。中央区で最も多いのは整形地の54件で、全体の76%を占めます。
なお台形、不整形の件数は15件未満です。この帯の中央値は1件の特殊な取引に振られますので、参考値としてご覧ください。ご自宅の金額は、この表ではなく個別に算出させてください。
神戸市中央区のご自宅が、いま実際にいくらで売れるか。この記事の取引データと、間取り・築年・接道などの条件を突き合わせて、具体的な金額でお出しします。
査定は無料です。その後の売却をお約束いただく必要はありません。売ると決めていない段階、何から手をつければよいか分からない段階のご相談も歓迎します。
株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
ご自宅の面積を当てはめると、いくらになるか
中央区の単価を、土地の広さごとに総額へ直しました。ご自宅の登記面積に近い行をご覧ください。
| 中央区の土地面積 | 整形地の目安 | 不整形地の目安 | 差 |
|---|---|---|---|
| 80㎡(約24坪) | 5,269万円 | 4,229万円 | 1,041万円 |
| 100㎡(約30坪) | 6,586万円 | 5,286万円 | 1,301万円 |
| 120㎡(約36坪) | 7,904万円 | 6,343万円 | 1,561万円 |
| 150㎡(約45坪) | 9,880万円 | 7,929万円 | 1,951万円 |
| 200㎡(約61坪) | 13,173万円 | 10,571万円 | 2,602万円 |
| 250㎡(約76坪) | 16,466万円 | 13,214万円 | 3,252万円 |
この金額は、当該エリアの単価の中央値に面積を掛けた目安です。実際の査定額は、接道条件・築年・建物の状態・町丁によって上下します。ご自宅がこの表のどちら側に近いかは、形ではなく接道で決まることのほうが多くあります。その理由を次に書きます。
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買主が土地を見るとき、形だけを見ているわけではありません。形を通して、次の3つを確認しています。
- 建てられる家の大きさが確保できるか——不整形でも、必要な広さの建物が収まるなら実害はありません。逆に整形でも、間口が狭ければ希望の間取りが入りません。見ているのは形ではなく有効に使える面積です
- 道路にきちんと接しているか——建築基準法第43条は、建築物の敷地は幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならないと定めています。この条件を満たさない土地は原則として建て替えができません。形がいびつなことより、接道を満たさないことのほうが、価格への影響は桁違いに大きくなります
- 駐車場が取れるか——車を停める場所が確保できるかどうかは、買主の検討可否を左右します。三角形でも間口が広ければ停められますし、長方形でも間口が2mなら停められません
中央区のデータで形状による差が限定的である背景には、これらの条件が形とは独立して効いていることがあります。不整形地が駅の近くに多く残っている、整形地が郊外の分譲地に多い、といった立地の偏りも数字に含まれます。この表は、同じ立地・同じ広さで形だけが違う土地を比べたものではありません。
ご事情によって、打つ手が変わります
同じ土地でも、売る理由によって最適な進め方は変わります。中央区でご相談の多い4つの場合を挙げます。
| ご事情 | 形がいびつなときに効く手 |
|---|---|
| 相続した実家を売る | 境界が未確定のことが多く、確定測量に数か月かかります。形が複雑なほど隣地との立会いが増えます。売ると決める前に、地積測量図が法務局にあるかだけ先に確認してください |
| 住み替えで売る | 購入の決済日が決まっているなら、形の交渉に時間をかけるより買取の併用を比較します。価格差と期間を並べて判断します |
| 空き家のまま置いている | 草木が越境していると、それだけで買主の評価が下がります。形の問題ではなく管理の問題として見られます |
| 兄弟で共有している | 分筆して分けると、形のいびつな側が接道を失うことがあります。分けるより売って現金で分けるほうが、手取りが多くなる場合があります |
置いておくと、形の不利は大きくなります
形がいびつな土地は、時間の経過で不利が積み増しされます。理由は3つです。
- 境界の証人がいなくなります——隣地の所有者が代替わりすると、当時の経緯を知る人がいなくなります。境界標が動いている、塀が越境しているといった問題は、当事者が健在なうちのほうが解決が早く済みます
- 建物の価値がゼロに近づきます——建物に値段が乗っているうちは、形の不利を建物が補います。建物の価値が消えると、土地の条件だけで評価されます
- 接道の基準を満たさなくなる場合があります——前面道路がセットバックの対象であれば、後退した部分は敷地面積に算入できません。形がいびつな土地ほど、この影響を受けやすくなります
急いで売るべきだと申し上げているのではありません。売らない判断をするにしても、いまの条件を把握したうえで決めていただきたい、ということです。
中央区で、今日できる3つの確認
- 法務局で公図と地積測量図を取る——オンラインでも請求できます。地積測量図があれば過去に測量されている証拠になり、売却までの工程が大きく短くなります
- 役所の建築指導課で道路種別と幅員を聞く——42条1項の道路か、42条2項の二項道路か、そもそも建築基準法上の道路でないか。形の話より先に、ここを押さえてください。窓口でも電話でも確認できます
- 間口の実寸を測る——メジャーで測れます。道路に接している部分の長さが2m以上あるか、車が停められる幅があるか。この2点で、買主の見え方がほぼ決まります
売り出す前のチェックリスト
印刷するか、画面に出したままご確認ください。3つ以上に「いいえ」が付く場合は、売り出す前に整理しておくほうが結果が変わります。
| 確認項目 | はい/いいえ |
|---|---|
| 法務局で地積測量図を取得した(または存在しないことを確認した) | |
| 公図で隣地との位置関係を確認した | |
| 前面道路の種別(42条1項/2項/それ以外)を役所で確認した | |
| 前面道路の幅員を役所の台帳で確認した | |
| 道路に接している長さが2m以上あることを実測した | |
| 駐車場として使える幅が取れることを確認した | |
| 境界標が現地にあることを目視で確認した | |
| 隣地との間で塀・樹木・配管の越境がないか確認した | |
| セットバックが必要かどうかを確認した | |
| 用途地域・建ぺい率・容積率を確認した |
このうち上の5つは、法務局と役所で1日あれば揃います。費用はかかりません。ここまで揃えてから相談いただくと、査定の精度が上がり、話が早く進みます。
当社の見方
データは「形と価格は連動していない」と示しています。ただし実務では、形がいびつな土地の売却に時間がかかるのは事実です。価格が下がるのではなく、買う人が決まるまでに時間がかかる——これが数字と現場の食い違いです。
成約データに残るのは「売れた取引」だけです。売れずに取り下げられた物件は、この表に入っていません。ですから「不整形地でも同じ単価で売れている」という読み方は正しく、「不整形地でも同じ期間で売れる」という読み方は、このデータからはできません。当社がこの点を伏せずに書くのは、期間の見込みを誤ると売主が値下げを急ぐことになるからです。
中央区で形のいびつな土地をお持ちなら、価格より先に「どのくらいの期間で、どういう買主に向けて売るか」の設計をご相談ください。中央区の町丁別・種別ごとの成約データは中央区の不動産売却にまとめています。
よくある質問
中央区で土地の形がいびつだと、安くなりますか?
中央区で直近に成約した戸建のうち、形状が記録されている71件では、整形地54件が65.9万円/㎡、不整形地13件が52.9万円/㎡でした。差は1.25倍です。ただし当社が集計した19エリアのうち5エリアでは不整形地のほうが高く、形そのものが価格を決めているわけではありません。有効に使える面積・接道・駐車場の可否のほうが影響が大きくなります。
形が悪い土地でも買い手は見つかりますか?
見つかります。中央区では直近に不整形地が13件成約しています。ただし価格ではなく期間で差が出ることがあります。成約データに残るのは売れた取引だけで、売れずに取り下げられた物件は含まれていません。期間の見込みを立てたうえで売り出すことをおすすめします。
形より先に確認すべきことは何ですか?
接道です。建築基準法第43条により、建築物の敷地は幅員4m以上の道路に2m以上接している必要があります。これを満たさない土地は原則として建て替えができず、価格への影響は形の比ではありません。役所の建築指導課で道路種別と幅員を確認できます。窓口でも電話でも対応してもらえます。
測量はしてから売るべきですか?
まず法務局で地積測量図の有無を確認してください。過去に測量されていれば工程が短く済みます。なければ確定測量から始めることになり、隣地の所有者全員との立会いが必要です。形が複雑な土地ほど隣地の数が増え、期間が延びます。売ると決める前の段階でも、この確認だけは先にしておく価値があります。
まとめ
中央区の戸建は、整形地が65.9万円/㎡、不整形地が52.9万円/㎡。差は1.25倍でした。当社が集計した19エリアのうち5エリアで同じ逆転が起きており、形そのものが価格を決めているわけではありません。見るべきは、有効に使える面積・接道・駐車場の可否の3点です。
ご自宅の形を気にして売却をためらっておられるなら、まずは法務局と役所で3つの確認をしてみてください。その結果をお持ちいただければ、具体的な金額と期間をお出しします。
出典
- 国土交通省「不動産情報ライブラリ」成約価格情報(土地の形状・土地面積・成約価格)
- 建築基準法第43条(接道義務)・同法第42条第2項
本記事の単価は成約価格を土地面積で割ったもので、建物の価値を含みます。形状ごとに立地・築年・接道条件の構成が違うため、同一条件での比較ではありません。個別の物件の評価は、条件を確認したうえで算出いたします。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。土地の形状・間口は成約価格情報には記録がないため、これらを扱った集計は不動産取引価格情報に基づきます。
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