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神戸市中央区

中央区でマンションを売るとき|契約書の消費税額から建物価格を逆算できます(差581万円)

2026.09.06
神戸市中央区の風景

中央区でマンションを売却するとき、税額を左右するのが「購入時の代金のうち、いくらが建物でいくらが土地か」です。

建物は年数とともに価値が減るものとして減価償却しますが、土地は償却しません。この区分を間違えると、取得費が変わり、税額が変わります。

そして多くの方が気づいていないのが、購入時の売買契約書に消費税額が書かれていれば、そこから建物価格を逆算できるという点です。土地の譲渡には消費税がかかりませんので、契約書に載っている消費税は、すべて建物にかかったものだからです。

消費税額から建物価格を逆算する

計算式は単純です。

手順 計算 例(2000年購入・総額4,000万円)
① 契約書の消費税額を確認 — 120万円
② 当時の税率で割る 消費税額 ÷ 税率 120万円 ÷ 5% = 2,400万円(建物本体)
③ 消費税を足す 建物本体 + 消費税額 2,400万円 + 120万円 = 2,520万円(建物)
④ 総額から引く 総額 − 建物 4,000万円 − 2,520万円 = 1,480万円(土地)

消費税率は1989年4月〜3%、1997年4月〜5%、2014年4月〜8%、2019年10月〜10%です。契約日ではなく引渡日の税率が適用されているのが原則ですので、契約書の記載額と突き合わせてご確認ください。

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株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要

三ノ宮の70㎡換算5,100万円で計算します

前提:2000年に総額4,000万円(うち消費税120万円)で取得した鉄筋コンクリート造のマンションを、2026年に5,100万円で売却。所有26年(長期譲渡・税率20.315%)。転居から3年を超えているため居住用の3,000万円控除は使えません。

— 契約書があり、按分できる場合 契約書がない場合(概算5%)
土地 1,480万円(償却しません) —
建物 2,520万円 —
減価償却費 884.5万円
2,520万円×0.9×0.015×26年
—
取得費 3,115.5万円 255万円
5,100万円×5%
譲渡費用 175.9万円 175.9万円
譲渡所得 1,808.6万円 4,669.1万円
税額 約367.4万円 約948.5万円
差額 581.1万円

鉄筋コンクリート造の非事業用建物は、法定耐用年数47年の1.5倍にあたる70年に対応する旧定額法の償却率0.015で計算します(国税庁タックスアンサーNo.3261)。償却は取得価額の95%が限度です。

土地と建物を分けないと、105.6万円多く払うことがあります

按分を面倒がって総額4,000万円をすべて建物として償却してしまうと、こうなります。

— 正しく按分 全額を建物として償却
減価償却費 884.5万円 1,404.0万円
取得費 3,115.5万円 2,596.0万円
譲渡所得 1,808.6万円 2,328.1万円
税額 約367.4万円 約473.0万円
差 105.6万円 多く払うことになります

土地は償却しません。土地部分まで償却してしまうと取得費が小さくなり、そのぶん譲渡所得が増えます。

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賃貸に出していた期間がある場合は、計算が変わります

中央区は投資用ワンルームの取引が多いエリアです。賃貸に出していた期間は「業務用」として、実際に必要経費に算入した減価償却費で計算します。非事業用の「0.9×償却率×1.5倍の耐用年数」は使いません。

  • ずっと賃貸だった——各年の不動産所得の計算で必要経費にした減価償却費の累計を、取得価額から差し引きます
  • 途中まで自宅、途中から賃貸——自宅だった期間は非事業用の計算、賃貸だった期間は業務用の計算で、それぞれ算出して合計します

業務用の償却は非事業用より進みが速いため、同じ物件でも賃貸期間が長いほど取得費が小さくなり、譲渡所得が大きくなります。確定申告書に添付した減価償却費の計算明細を、必ず手元に集めてください。

中央区で、この差が出やすい理由

当社が集計した中央区の駅別データでは、JR三ノ宮駅の70㎡換算が約5,100万円(127件)、JR神戸駅が約5,900万円(61件)、みなと元町駅が約5,500万円(18件)と、市内でも高い水準です。

一方でみなとじま駅・中公園駅は約1,300万円(各26件・19件)、市民広場駅は約1,500万円(9件)と、同じ区内で4倍以上の開きがあります。

概算取得費との差は「実額取得費 − 売却価格の5%」に税率を掛けた額ですので、売却価格が高い駅ほど、契約書の有無で失う金額が大きくなります。三ノ宮・神戸・元町周辺の物件をお持ちの方は、まず契約書を探してください。

やらないほうがよいケース

  • 実額取得費が売却価格の5%を下回るとき——国税庁タックスアンサーNo.3258は、この場合も5%を使えるとしています。バブル後に安く取得した物件は、概算のほうが有利なことがあります
  • 居住用の3,000万円控除で税額が0円になるとき——譲渡所得が3,000万円以下なら控除だけで完結します
  • 根拠のない比率で按分するとき——「だいたい半分ずつ」といった按分は否認されるおそれがあります。消費税額からの逆算、建物の標準的な建築価額表、固定資産税評価額の比のいずれかで、根拠を残してください

よくある質問

Q. マンションの取得費で、土地と建物はどう分けますか?
A. 購入時の売買契約書に消費税額の記載があれば、そこから逆算できます。土地の譲渡に消費税はかからないため、記載された消費税はすべて建物にかかったものです。消費税額を当時の税率で割ると建物本体価格、それに消費税額を足すと建物価格、総額から建物価格を引くと土地価格になります。記載がない場合は「建物の標準的な建築価額表」による方法や、固定資産税評価額の比で按分する方法があります。

Q. 契約書がないと、いくら変わりますか?
A. 三ノ宮の70㎡換算5,100万円のマンションを例にすると(2000年に総額4,000万円・うち消費税120万円で取得)、按分できる場合の税額は約367.4万円、契約書がなく概算取得費5%で計算すると約948.5万円で、差は581.1万円です。

Q. 土地と建物を分けずに計算するとどうなりますか?
A. 総額をすべて建物として償却すると減価償却費が過大になり、取得費が小さくなります。上の例では取得費が3,115.5万円から2,596.0万円に減り、税額が約367.4万円から約473.0万円へ、105.6万円増えます。土地は償却しません。

Q. 賃貸に出していた期間があります
A. 計算方法が変わります。賃貸期間は「業務用」として、各年の不動産所得の計算で必要経費に算入した減価償却費の累計を取得価額から差し引きます。自宅だった期間は非事業用の計算(取得価額×0.9×償却率×経過年数)を使い、両者を合計します。確定申告書に添付した減価償却費の計算明細をお手元にご用意ください。

Q. 鉄筋コンクリート造の償却率は?
A. 非事業用の場合、法定耐用年数47年の1.5倍にあたる70年に対応する旧定額法の償却率0.015を用い、「建物の取得価額×0.9×0.015×経過年数」で計算します。償却は取得価額の95%が限度です。経過年数は6か月以上の端数を1年とし、6か月未満は切り捨てます(国税庁タックスアンサーNo.3261)。

まとめ

  1. 契約書の消費税額から建物価格を逆算できます——消費税額 ÷ 当時の税率 = 建物本体価格
  2. 契約書の有無で581.1万円——三ノ宮70㎡換算5,100万円の事例です
  3. 土地は償却しません——全額を建物として償却すると105.6万円多く払うことになります
  4. 賃貸期間があると計算が変わります——業務用の減価償却費の明細を集めてください
  5. 高い駅ほど差が大きくなります——三ノ宮・神戸・元町の物件は、まず契約書を探してください

中央区の駅別の相場は中央区の不動産売却で公開しています。売却にかかる費用と税金の全体像は中央区の不動産売却にかかる費用と税金をご覧ください。

査定は無料で、その後の売却をお約束いただく必要はありません。「契約書は見つかったが、按分の仕方が分からない」というご相談だけでも構いません。

出典:成約データは国土交通省 不動産情報ライブラリ(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)に登録された不動産取引価格情報をもとに株式会社Estate&Co.が集計(中央区)。税制は国税庁タックスアンサーNo.3261(建物の取得費の計算)、No.3258(取得費が分からないとき)、No.3252(取得費となるもの)、No.3255(譲渡費用となるもの)。掲載の税額はいずれも一定の前提を置いた試算で、取得価額・消費税額は仮定値です。土地と建物の按分方法および賃貸期間がある場合の減価償却費の計算は、最終的に税理士または所轄税務署にご確認ください。

この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)

この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。

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