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神戸市東灘区

東灘区の家、リフォーム代は売値で回収できますか?改装済みと未改装の差は約542万円

2026.09.22
神戸市東灘区の風景

東灘区でマンションを売る前に、リフォームをすべきか。数百万円を出す判断ですから、成約データで確かめます。

東灘区で直近1年に成約した中古マンションのうち、2006年以前に建てられ、改装の有無が記録されている221件を比べると、改装済み121件が44.6万円/㎡、未改装100件が33.1万円/㎡。差は11.5万円/㎡でした。

ただしこれだけでは足りません。改装済みの物件は駅の近くに偏りやすく、その立地の差が数字に紛れ込みます。そこで駅徒歩10分以内にも限定して比べ直しました。改装済み94件が45.9万円/㎡、未改装78件が37.5万円/㎡。差は8.3万円/㎡、面積の中央値65㎡で換算するとおよそ542万円です。

工事の見積りがこの金額を超えたら、手残りは減ります。そこに至る計算を順に示します。

東灘区の成約データ:改装済みと未改装

この集計では条件を2段階でそろえています。1段階目は建築年です。そろえないと、新築に近い未改装の物件が混ざって数字が逆転します。2段階目は駅からの距離です。改装済みの物件は駅近に偏るため、そろえないとリフォームの差と立地の差が混ざります。

区分 成約件数 成約価格の中央値 専有面積の中央値 面積あたり単価 建築年または駅徒歩
築20年以上(2006年以前建築)
 改装済み 121件 3,200万円 65㎡ 44.6万円/㎡ 1991年
 未改装 100件 2,250万円 68㎡ 33.1万円/㎡ 1995年
 差 — 950万円 — 11.5万円/㎡ —
築20年以上かつ駅徒歩10分以内
 改装済み 94件 3,250万円 65㎡ 45.9万円/㎡ 徒歩6分
 未改装 78件 2,350万円 68㎡ 37.5万円/㎡ 徒歩6分
 差 — 900万円 — 8.3万円/㎡ —

条件を厳しくしても差は残りました。東灘区では11.5万円/㎡から8.3万円/㎡へ縮んでいます。19市区を合算すると、駅徒歩10分以内かつ築20年以上で改装済み494件が41.9万円/㎡、未改装618件が29.7万円/㎡、1.41倍でした。

神戸市東灘区のご自宅が、いま実際にいくらで売れるか。この記事の取引データと、間取り・築年・接道などの条件を突き合わせて、具体的な金額でお出しします。

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3つの選択肢を、同じ物差しで並べます

リフォームするかしないかの二択で考えると、判断を誤ります。売主が取れる道は3つあり、それぞれ手残りと期間とリスクが違います。

工事してから売る そのまま売る 買取に出す
売却価格 高い 中位 最も低い
先に出る費用 工事費(数百万円) ハウスクリーニング程度 なし
現金化までの期間 工事期間+売却期間 売却期間 最短
売れ残りの負担 費用を先払いした分だけ重い 中 なし
内覧対応 必要 必要 不要
契約不適合責任 工事部分も対象になる 現況のまま引き渡す 免責の交渉がしやすい
向いている方 資金に余裕があり期間も取れる方 手残りを最大化したい方 期限が決まっている方

3つ目の買取は、価格が下がる代わりに期間とリスクを買う選択です。相続の期限が迫っている、住み替え先の決済日が決まっている、遠方に住んでいて内覧に立ち会えない。そうした事情があるなら、価格差と引き換えに検討する価値があります。

当社は媒介だけでなく、この3つを同じ物差しで比較したうえでご提案します。工事費を先に出す前に、3つの手取り額を並べてご覧ください。

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工事をしてから売ると、その工事にも責任が生じます

見落とされやすい論点です。売主がリフォームをしてから引き渡すと、その工事の部分も契約不適合責任の対象になります。

民法第566条は、種類または品質に関する契約不適合について、買主がその不適合を知った時から1年以内に売主へ通知すれば足りると定めています。起算点は引渡日ではなく買主が知った時です。入居後に配管の施工不良や下地の腐食が見つかれば、その時点から数えます。

そして民法第572条により、「知りながら告げなかった事実」については、免責の特約をしていても責任を免れられません。工事中に下地の傷みを見つけて、そのまま塞いだ。この場合、契約書に契約不適合責任を負わない旨を書いていても効きません。

ですから、工事をしてから売る場合は次の2点をお願いしています。

  1. 工事の内容と範囲を書面で残す——どこまで直して、どこを直していないかを買主に開示します。見た目が新しいと、買主は全部が新しいと受け取ります。そこが食い違いの元になります
  2. 工事業者の保証書を引き継ぐ——保証が買主に引き継げるなら、それ自体が売り物になります。引き継げない場合は、その旨も伝えておきます

この数字は、そのまま「リフォームすれば高く売れる」ではありません

理由を2つ挙げます。どちらも、工事費を出す前に知っておくべきことです。

  1. 改装済みとして成約した物件に、誰が工事をしたかはデータに記録されていません——不動産会社が仕入れて工事し、売り出したものが含まれます。事業者は自社の原価で工事ができ、売主がお客様として発注する場合と条件が違います。この集団にそうした物件がどれだけ含まれるかは、このデータに記録がありません。当社は未確認として扱っています
  2. 工事の中身がそろっていません——「改装済み」には、水回りを全部入れ替えた物件も、クロスを張り替えただけの物件も含まれます。費用が10倍違っても、記録は同じ「改装済み」です
  3. 立地を完全にそろえることはできません——この記事では建築年と鉄道駅からの距離をそろえましたが、沿線、階数、方位、管理組合の状態まではそろえていません。改装済みとして市場に出る物件は、もともと条件のよい物件に偏る傾向があります

ですから、この差額から言えるのは「改装済みとして成約した物件と、未改装のまま成約した物件の価格差」までです。ご自身が工事費を払って、その差額を回収できるかどうかは別の計算になります。

回収できるかどうかは、引き算で決まります

判断は単純です。3つの数字を並べてください。

  1. 改装済みと未改装の差額——この記事の数字です。ご自宅の面積で計算し直します
  2. 工事の見積金額——複数社から取ります
  3. 工事期間の維持費——管理費・修繕積立金・固定資産税は、工事中も止まりません

差額が見積金額を上回るなら、検討に値します。下回るなら、そのまま売って値引き交渉の余地に充てるほうが手残りは多くなります。

ここで多くの売主が見落とされるのが、3つ目です。工事に3か月かかれば、その間も管理費と修繕積立金は出ていきます。売り出し開始が3か月遅れれば、その分だけ着地も遅れます。

そしてもう一つ。買主の好みに当たらないリフォームは、費用の分だけ丸ごと損になります。内装の趣味は分かれます。買主が自分で選びたい層であれば、売主が入れた設備は「解体してやり直す対象」になります。

工事をせずに手残りを増やす、4つの手立て

  1. ハウスクリーニングを入れる——リフォームとは費用の桁が違います。水回りとサッシの汚れは、内見時の印象を大きく左右します
  2. 不用品を出し切る——家具が減るだけで部屋は広く見えます。空室にしてから売り出すか、住みながら売るかは、部屋の状態を見て決めます
  3. 設備の不具合を直す——給湯器やコンロが動かない、建具が閉まらないといった不具合は、買主に「他にも何かある」と思わせます。1点数万円の修理で、数十万円の指値を防げます
  4. リフォーム費用を値引きの余地として残す——「この価格で、内装はご自由に」という売り方は、自分で好きに作りたい買主に強く刺さります。工事をしないことが、そのまま訴求になります

当社は東灘区の不動産売却の専門店です。リフォームをするかしないかは、ご自宅の条件で差額を計算してからお決めください。東灘区の町丁別・種別ごとの成約データは東灘区の不動産売却にまとめています。

よくある質問

東灘区でリフォームしてから売ると、いくら高く売れますか?
東灘区で直近1年に成約した2006年以前建築の中古マンションでは、改装済み121件が44.6万円/㎡、未改装100件が33.1万円/㎡でした。立地の差を抑えるため駅徒歩10分以内に限ると、改装済み94件が45.9万円/㎡、未改装78件が37.5万円/㎡です。面積中央値65㎡で換算すると差はおよそ542万円です。ただしこれは買主が上乗せして払っている金額の目安であって、工事費を回収できることを示すものではありません。

リフォームせずに売ると、買主が見つかりませんか?
見つかります。東灘区では直近1年に未改装のまま100件が成約しています。内装を自分で決めたい買主は一定数いらっしゃいますので、「この価格で、内装はご自由に」という売り方が有効な場合があります。費用をかけずに手残りを増やす手立てとしては、ハウスクリーニング、不用品の処分、設備の不具合の修理が効果的です。

工事はどこまでやればいいですか?
データ上「改装済み」は、水回りを全部入れ替えた物件もクロスを張り替えただけの物件も同じ記録になります。費用対効果でいえば、費用の桁が小さいハウスクリーニングと設備の不具合の修理から検討されることをおすすめします。ご自宅の状態を拝見したうえで、どこまでやると回収できるかを具体的にお出しします。

築年が新しければリフォームは不要ですか?
この集計は2006年以前に建てられた物件に限定しています。建築年をそろえずに比較すると、新築に近い未改装の物件が混ざって数字が逆転しますので、築年の近い物件どうしで比べる必要があります。築浅の物件については、改装の有無より管理状態や階数、方位の影響が大きくなります。

まとめ

東灘区の中古マンションで、改装済みと未改装の差はおよそ542万円。これは買主が上乗せして払っている金額の目安です。工事の見積りがこの金額を超えたら、手残りは減ります。加えて、工事期間中の管理費・修繕積立金・固定資産税と、売り出しが遅れる分も引き算に入れてください。

リフォームをするかしないかは、ご自宅の面積で差額を計算してから決められます。まずは無料査定で、改装した場合としない場合の両方の金額をご確認ください。

出典

  • 国土交通省「不動産情報ライブラリ」成約価格情報(改装の有無・建築年・面積・成約価格)
  • 集計対象は2025年4月〜2026年3月に成約した中古マンションのうち、改装の有無が記録され、かつ2006年以前に建築されたもの。さらに立地の差を抑えるため、鉄道駅から徒歩10分以内に限定した集計も併記

本記事の差額は、改装の有無以外の条件(階数、方位、管理状態、駅からの距離)をそろえた比較ではありません。個別の物件の評価は、条件を確認したうえで算出いたします。

この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)

この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。改装の有無は成約価格情報にはほとんど記録がないため、改装を扱った集計は主に不動産取引価格情報に基づきます。

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