東灘区で3か月売れないのは、異常なのでしょうか?

売り出して3か月が経ちました。内見は4件。申し込みはゼロ。担当者からは「そろそろ価格を見直しませんか」と言われています。
ここで多くの方が悩みます。3か月というのは、そもそも長いのか、普通なのか。それがわからないまま値下げに応じてしまうと、あとで「あの値下げは必要だったのか」と考え続けることになります。
神戸市東灘区に限って言えば、判断材料ははっきりしています。
東灘区は、月に95件が成約している市場です
国土交通省の成約データによると、直近1年の東灘区の成約は1,145件。ならすと月95件、3か月で286件が動いている計算になります。
内訳は中古マンション842件、戸建260件、更地43件。マンションだけで月70件です。
この厚みの市場で3か月動かなかったなら、それは「買い手がいない」ではありません。買い手はいて、あなたの物件が選ばれていない、ということです。原因は、必ずどこかにあります。

神戸市東灘区のご自宅が、いま実際にいくらで売れるか。この記事の取引データと、間取り・築年・接道などの条件を突き合わせて、具体的な金額でお出しします。
査定は無料です。その後の売却をお約束いただく必要はありません。
株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
原因は4つしかありません
売れない理由を切り分けると、次のどれかに収まります。順番が大事です。上から確認してください。
① 見つけてもらえていない(露出)
そもそも買い手の目に触れていない状態です。ポータルサイトに載っているか、写真は何枚あるか、レインズに登録されているか。ここが原因なら、値下げしても何も変わりません。
② 見られてはいるが、クリックされない(見せ方)
掲載はされているのに問い合わせが来ない。写真が暗い、間取り図がない、物件説明が3行しかない。東灘区のマンションは同時期に何十件も売りに出ています。並んだときに選ばれる情報量があるかが問われます。
③ 内見は入るが、決まらない(現地)
ここまで来ていれば、露出も見せ方も機能しています。原因は現地にあります。臭い、暗さ、水回りの状態、共用部の汚れ、管理人の対応。
④ 価格
①〜③をすべて確認してから、最後に価格を疑ってください。順番を飛ばして値下げから入るのが、いちばんもったいない。
担当者が「値下げしましょう」としか言わないなら、「①〜③はどうなっていますか」と聞いてください。答えられるかどうかで、その会社が何を見ているかがわかります。

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あなたの物件と並べて見られているのは、同じ建築年帯の物件です。

1981〜2000年に建った物件が462件と、全体の55%を占めます。中央値2,700万円、専有70㎡。この帯をお持ちなら、月におよそ38件の同世代物件と競っていることになります。
いっぽう2011年以降は102件(月8.5件)、1980年以前は137件(月11.4件)。帯によって競合の数がまったく違います。「3か月売れない」の意味も、それに応じて変わります。
正直に申し上げると、この件数は成約したものだけで、売り出し中の在庫数ではありません。実際の競合はもっと多い。それでも、どの帯が混んでいるかの目安にはなります。
期限があります——媒介契約の満了日
専任媒介契約・専属専任媒介契約の有効期間は、国土交通省の標準媒介契約約款で「3か月を超えない範囲」と定められています。つまり、いまがちょうど分かれ目です。
更新は自動ではありません。あなたが何も言わなければ、契約は満了します。更新するのか、他社に変えるのか、一般媒介にするのか。ここで一度、立ち止まって決められます。
あわせて確認してください。専任媒介なら2週間に1回以上、専属専任媒介なら1週間に1回以上の業務報告が義務です。レインズへの登録は専任で7日以内、専属専任で5日以内(いずれも休業日を含まない)。報告が来ていないなら、それだけで契約を見直す理由になります。
やってはいけないこと
ひとつめ。原因を確かめないまま値下げする。露出の問題で売れていないなら、100万円下げても200万円下げても結果は同じです。下げるのは、①〜③を潰してからです。
ふたつめ。担当者を責める。感情的なやりとりは何も生みません。聞くべきは「この3か月で、何件の問い合わせと何件の内見があったか」「どのポータルに、いつから、何枚の写真で載っているか」という事実だけです。数字で聞くと、話が具体的になります。
みっつめ。とりあえず複数社に一般媒介で預ける。一見よさそうですが、一般媒介は法律上の報告義務もレインズ登録義務もありません。どこも本気で動かない、という結果になることがあります。切り替えるなら、その前に「なぜ売れなかったか」の答えを持っておいてください。
まずやること
- この3か月の問い合わせ件数と内見件数を、担当者に数字で聞く
- ご自身のスマートフォンで、主要なポータルサイトを検索して自分の物件が出てくるか確かめる
- 掲載写真の枚数と、物件説明の文字数を見る
- レインズの登録証明書を持っているか確認する(後述の記事で詳しく扱います)
- そのうえで、他社にセカンドオピニオンを求める
売却を止める必要はありません。いまの会社に依頼したまま、別の会社の見立てを聞くことはできます。
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ここまでの数字は、あくまで東灘区全体の中央値です。同じ区のなかでも、築年・面積・階数・管理状態で価格は大きく変わります。
株式会社Estate&Co.は神戸市中央区京町に本店を置く不動産売却専門店です。国土交通省の成約データと、各自治体の統計をもとに、お住まいの地域の実勢に沿った査定をご提供しています。他社で売り出し中の物件について、売れない原因の切り分けだけのご相談も承ります。
「いま売ったらいくらか」を知っておくだけでも、判断の材料になります。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。
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