「姫路市の相場」を信じて売り出していませんか?信じてはいけない理由

査定サイトに住所を入れると、「姫路市の相場は◯◯万円です」という数字が出てきます。実際、直近1年の姫路市の戸建(土地と建物)の成約806件の中央値は1,800万円でした。
この数字を、ご自宅の目安にしないでください。
姫路市は東は御着から西は網干、南は家島諸島、北は安富まで広がる市です。この広さの中で1つの中央値を出すことに、実務上の意味はほとんどありません。どれくらい意味がないのかを、データで示します。
同じ姫路市の土地で、18.6倍の開きがあります
まず、更地(土地のみ)の成約を見てください。姫路市は392件——兵庫県内19の市区で最多です。土地がよく動く市場だということです。
この392件の、1㎡あたり単価を安いほうから並べると、こうなります。
- 下から10%の地点——5,900円/㎡
- 下から25%の地点——24,000円/㎡
- 真ん中(中央値)——57,000円/㎡
- 上から25%の地点——84,000円/㎡
- 上から10%の地点——110,000円/㎡
上位10%と下位10%で、18.6倍の差があります。同じ市内で、です。
150㎡の土地で計算すると、下位側なら約89万円、上位側なら約1,650万円。「姫路市の土地」という言葉が、ほとんど何も説明していないことがわかります。

姫路市のご自宅が、いま実際にいくらで売れるか。この記事の取引データと、間取り・築年・接道などの条件を突き合わせて、具体的な金額でお出しします。
査定は無料です。その後の売却をお約束いただく必要はありません。
株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
地区ごとに見ると、もっとはっきりします
戸建の成約806件を、地区名で分けてみます(11件以上あった地区のみ)。

- 飾磨区——43件、2,500万円(土地145㎡)
- 広畑区——31件、2,400万円(土地165㎡)
- 田寺——11件、2,400万円(土地170㎡)
- 西今宿——12件、2,150万円(土地180㎡)
- 大津区——34件、2,100万円(土地147.5㎡)
- 勝原区——35件、2,100万円(土地165㎡)
- 御国野町——15件、1,700万円(土地150㎡)
- 書写——15件、1,500万円(土地180㎡)
- 花田町——22件、1,450万円(土地170㎡)
- 網干区——71件、1,300万円(土地150㎡)
- 四郷町——13件、1,300万円(土地190㎡)
- 北平野——13件、530万円(土地150㎡)
飾磨区2,500万円と北平野530万円で、4.7倍。しかも土地面積はどちらも約150㎡でほぼ同じです。広さの違いではありません。
ここは正直に補足します。北平野の530万円は、13件という少ない事例の中央値です。この帯に築古の物件が集中していれば、地区の実力より低く出ます。地区の性格そのものを表す数字として読むのは、慎重であるべきです。
それでも、「1,800万円」という市の中央値が、飾磨区の方にも北平野の方にも当てはまらないことは動きません。

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実務では、次の順で絞り込みます。
1. 中学校区。姫路市では、買主のご家族が学校区を基準に探されることが多い。同じ市内でも、学校区が変わると問い合わせの数が変わります。
2. 最寄駅と、その駅からの手段。JR姫路駅・英賀保・網干・御着・山陽電鉄の各駅で、買主の層が違います。徒歩圏か、自転車か、車かも決定的です。
3. 旧町単位(合併前の区分)。夢前町、香寺町、家島町、安富町は、2006年の合併で姫路市になりました。これらの地域を「姫路市の相場」で語ることは、実質的に不可能です。
4. 用途地域と、前面道路の幅員。建てられる建物が変われば、土地の値段は変わります。
査定を依頼するとき、「うちの中学校区の成約事例だけで出してください」と伝えてください。それができる会社かどうかで、精度が変わります。
やってはいけないこと
ひとつめ。市全体の中央値を根拠に、売り出し価格を決める。飾磨区の方が1,800万円で出せば安すぎ、網干区の方が1,800万円で出せば高すぎる可能性があります。どちらも損をします。
ふたつめ。「姫路市」で検索して出てくる相場記事を、そのまま信じる。この記事も含めて、市単位の数字は入口にすぎません。地区で絞った数字を出してもらってください。
みっつめ。土地が広いから高い、と考える。四郷町は土地190㎡で1,300万円、飾磨区は145㎡で2,500万円です。姫路市では、広さより場所のほうが価格への影響が大きい。1㎡あたり単価が18.6倍も開くのは、そういうことです。
まずやること
- ご自宅の中学校区を確認する
- 最寄駅と、駅までの実際の移動手段・所要時間を書き出す
- 固定資産税の課税明細書で、土地面積と評価額を確認する
- 査定を依頼するときに、「この学校区の成約事例で」と指定する
- 出てきた数字が市の中央値と大きく違っても、驚かない(それが正常です)
ご自宅がいくらで売れるか、調べてみませんか
ここまでの数字は、あくまで姫路市全体および地区の中央値です。同じ地区のなかでも、築年・接道条件・用途地域で価格は大きく変わります。
株式会社Estate&Co.は神戸市中央区京町に本店を置く不動産売却専門店です。国土交通省の成約データと、各自治体の統計をもとに、お住まいの地域の実勢に沿った査定をご提供しています。姫路市内は地区ごとに事例を絞ってご説明します。
「いま売ったらいくらか」を知っておくだけでも、判断の材料になります。売却を決めていない段階でのご相談も承っています。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。
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