姫路市、延床370㎡の家が950万円|問題は「大きいこと」ではありません

姫路市の戸建の成約データを、建物の延床面積が広い順に並べてみました。
| 所在 | 最寄駅 | 建築年 | 延床/土地 | 成約価格 | 土地1㎡あたり |
|---|---|---|---|---|---|
| 下手野 | 姫路 | 記載なし | 370㎡/540㎡ | 950万円 | 1.76万円 |
| 大善町 | 東姫路 徒歩10分 | 2007年 | 305㎡/430㎡ | 5,800万円 | 13.49万円 |
| 網干区 | 山陽網干 徒歩20分 | 1993年 | 185㎡/255㎡ | 1,800万円 | 7.06万円 |
| 飾磨区 | 徒歩15分 | 1959年 | 160㎡/240㎡ | 1,500万円 | 6.25万円 |
| 網干区 | 山陽網干 徒歩15分 | 記載なし | 155㎡/220㎡ | 300万円 | 1.36万円 |
| 網干区 | 網干 | 2025年 | 100㎡/125㎡ | 2,300万円 | 18.40万円 |
延床370㎡の家が950万円。延床100㎡の家が2,300万円。建物の広さは3.7倍あるのに、価格は4割です。
ただし、上から2行目をご覧ください。延床305㎡の大善町(2007年築)は5,800万円で成約しています。「大きいから安い」ではありません。
問題は「大きいこと」ではなく「大きくて古いこと」です
土地1㎡あたりの単価で見ると、はっきり分かれます。
| — | 延床 | 建築年 | 土地1㎡あたり |
|---|---|---|---|
| 大善町 | 305㎡ | 2007年 | 13.49万円 |
| 下手野 | 370㎡ | 記載なし | 1.76万円 |
どちらも300㎡を超える大きな家です。それでも土地1㎡あたりで7.7倍の差があります。
大きな家が新しければ、相応の価格がつきます。大きな家が古いと、価格が急激に落ちます。これは小さな家の場合より、落ち方が厳しくなります。
買主から見た「大きくて古い家」
- 維持費が面積に比例します——固定資産税、光熱費、火災保険、外壁と屋根の修繕。延床370㎡は延床100㎡の3.7倍の面積を維持することになります
- リフォーム費用も面積に比例します——水回りだけなら面積に関係しませんが、内装・断熱・電気配線をやり替えるなら面積分かかります
- 現在の世帯人数に合いません——使わない部屋にも掃除と空調と修繕が発生します
- 担保評価は土地が中心になりやすい——築古の建物は評価が低く出るため、大きな建物があっても借入可能額は伸びにくくなります
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打てる手を、費用と一緒に考えてください
- まず「建物付き」と「更地」の両方で査定を取る——下手野の土地単価1.76万円は、540㎡で950万円という水準です。更地にした場合の想定価格から解体費用を引いて比べてください。延床370㎡の解体は、100㎡の解体の数倍かかります
- 解体を急がない——更地にすると翌年の固定資産税で住宅用地特例が外れ、税額が上がることがあります。売れるまでの期間が読めないうちの解体は、負担だけが増えるおそれがあります
- 二世帯・事業用としての訴求を検討する——大きな家を必要とする買主は限られますが、存在します。訪問介護事業所、保育、シェアハウス、二世帯同居。用途地域と建築基準法上の制限を確認したうえで、可能性を探る価値があります
- 土地の分割の可否を確認する——540㎡や430㎡といった規模なら、分割できれば買主の層が変わります。ただし各区画が接道義務(建築基準法第43条/原則として幅員4m以上の道路に2m以上)を満たす必要があり、測量・分筆・造成の費用と期間がかかります
- 800万円以下なら報酬の特例を確認する——媒介の報酬上限は30万円の1.1倍=33万円(税込)です。媒介契約時に事前の説明と合意が必要です
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| 所在 | 最寄駅 | 土地面積 | 成約価格 | ㎡単価 |
|---|---|---|---|---|
| 岡田 | 姫路 | 150㎡ | 1,800万円 | 12.00万円 |
| 網干区 | 姫路 徒歩20分 | 160㎡ | 1,400万円 | 8.75万円 |
| 飾磨区 | 亀山 徒歩6分 | 410㎡ | 3,300万円 | 8.05万円 |
| 飾磨区英賀宮町 | 英賀保 徒歩15分 | 30㎡ | 210万円 | 7.00万円 |
| 広畑区 | 英賀保 徒歩20分 | 105㎡ | 660万円 | 6.29万円 |
| 船津町 | 香呂 | 190㎡ | 7万円 | 0.04万円 |
興味深いのは30㎡の土地が㎡7.00万円で、105㎡(㎡6.29万円)より高いことです。姫路市では、狭いことが必ずしも不利には働いていません。
一方、船津町の190㎡は7万円(㎡約380円)です。同じ市内で170倍の開きがあります。
この分析の限界を、正直にお伝えします
- 個別の成約を並べたものです——延床370㎡と100㎡の比較も、大善町と下手野の比較も、いずれも2件同士です。一般的な結論は導けません
- 築年が記載されていない成約があります——下手野(延床370㎡・950万円)と網干区(延床155㎡・300万円)は建築年が不明です。「古い」というのは価格から推測したもので、確認できていません
- 買主の視点として挙げた点は一般論です——維持費・リフォーム費用・担保評価に関する記述は、個別の成約について検証したものではありません
- 接道条件・用途地域・地目・区画の形状は記録されていません
- 土地の成約は6件です(面積1,900㎡と2,000㎡超の2件を除く)
- 横断比較であって予測ではありません
よくある質問
Q. 大きな家は売りにくいですか?
A. 築年によります。姫路市では延床305㎡(大善町・東姫路 徒歩10分・2007年築)が5,800万円で成約している一方、延床370㎡(下手野・姫路・建築年の記載なし)は950万円でした。土地1㎡あたりでは13.49万円と1.76万円で7.7倍の差です。「大きいから安い」ではなく、「大きくて古い」場合に価格が大きく下がっています。
Q. なぜ大きくて古い家は不利なのですか?
A. 買主から見ると、固定資産税・光熱費・火災保険・外壁と屋根の修繕といった維持費が面積に比例すること、内装や断熱をやり替えるリフォーム費用も面積分かかること、現在の世帯人数に合わないこと、築古の建物は担保評価が低く出て借入可能額が伸びにくいこと、などが挙げられます。ただしこれは一般論で、個別の成約について検証したものではありません。
Q. 解体して更地にすべきですか?
A. 先に「建物付き」と「更地」の両方で査定を取ってください。延床370㎡の解体費用は延床100㎡の数倍かかります。また更地にすると翌年の固定資産税で住宅用地特例が外れ、税額が上がることがあります。売れるまでの期間が読めないうちの解体は、負担だけが増えるおそれがあります。
Q. 大きな家に、他の使い道はありませんか?
A. 二世帯同居、訪問介護事業所、保育、シェアハウスなど、広さを必要とする用途はあります。用途地域と建築基準法上の制限を確認したうえで検討する価値があります。また土地が広ければ分割も選択肢ですが、各区画が接道義務(建築基準法第43条/原則として幅員4m以上の道路に2m以上)を満たす必要があり、測量・分筆・造成の費用と期間がかかります。
Q. 姫路市の土地はどれくらい差がありますか?
A. 当社が集計した土地の成約6件では、㎡単価が船津町(香呂・190㎡)の0.04万円から岡田(姫路・150㎡)の12.00万円まで約170倍の開きがありました。なお飾磨区英賀宮町の30㎡(㎡7.00万円)は、広畑区の105㎡(英賀保 徒歩20分・㎡6.29万円)より単価が高く、姫路市では狭いことが必ずしも不利に働いていません。
まとめ
- 延床370㎡が950万円、延床100㎡が2,300万円——広さは3.7倍、価格は4割です
- ただし延床305㎡の2007年築は5,800万円——問題は「大きいこと」ではなく「大きくて古いこと」です
- 土地1㎡あたりで7.7倍の差——13.49万円と1.76万円でした
- 解体前に両方の査定を——大きな家ほど解体費用がかかります
- 比較は2件同士です——傾向であって、結論ではありません
姫路市の駅別・町丁別の相場は姫路市の不動産売却で公開しています。低未利用土地の控除は姫路市の低未利用土地等の100万円控除、費用と税金は姫路市の不動産売却にかかる費用と税金をご覧ください。
査定は無料で、その後の売却をお約束いただく必要はありません。「実家が大きすぎて、どうしたらよいか分からない」というご相談こそ、選択肢を並べる意味があります。
出典:成約データは国土交通省 不動産情報ライブラリ(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)に登録された不動産取引価格情報をもとに株式会社Estate&Co.が集計。姫路市の戸建成約、土地成約6件(面積1,900㎡および2,000㎡超の2件を除く)を対象としています。単価は成約価格÷面積。本記事は個別の成約を並べた横断的な比較であり、個別物件の将来価格の予測ではありません。延床面積による比較、および築年による比較はいずれも2件同士のもので、一般的な結論を導ける規模ではありません。掲載した一部の成約は建築年が記録されておらず、築年に関する記述は価格からの推測を含みます。買主から見た不利な点として挙げた事項は一般論であり、個別の成約について検証したものではありません。接道条件・用途地域・地目・区画の形状などの影響は調整していません。接道義務は建築基準法第43条、固定資産税の住宅用地特例は地方税法第349条の3の2、仲介手数料の特例は宅地建物取引業法第46条に基づく国土交通省告示(令和6年7月1日施行)。
この記事の集計データについて
本記事が集計に用いたのは、当社サイトの姫路市の成約事例ページに掲載している62件です。これは国土交通省「不動産情報ライブラリ」の直近1年(2025年4月〜2026年3月)のデータから当社が抜粋・加工したもので、姫路市で成立した全取引ではありません。また、掲載事例は種別ごとに価格の低い順に並んでおり、無作為抽出ではありません。そのため、本記事に示した中央値・平均値・単価は、市場全体のそれとは異なる可能性があります。実際のご所有物件の査定額は、間取り・階数・向き・管理状態・リフォーム歴・接道など個別の条件を確認したうえで算出します。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。
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