加古川市の家、その売り出し価格は検索で見つかりますか?1,000万円の区切りの意味

売り出し価格を決める打ち合わせで、担当者が査定書を指さして言います。「1,000万円で出しましょう。キリがいいので」。——ほとんどの売主が、ここで首を縦に振ります。
ところが、買主の側から見ると事情が変わります。不動産ポータルサイトには、価格の上限を「◯万円未満」で選ばせるところがあります。そうしたサイトで「1,000万円未満」と指定して探している買主の一覧に、1,000万円の物件は出てきません。「未満」には、ちょうどの金額が入らないからです。
加古川市で成約した中古マンションの価格の中央値は980万円。次の区切りの1,000万円まで、20万円の余白があります。売り出し価格をこの余白の中に置くか、区切りの上に置くかで、物件を見てもらえる買主の範囲が変わります。
この記事で書くのは、この一点だけです。売り出し価格は、買主が検索で使う区切りから逆算して置く。区切りがどこにあり、なぜそれが効くのかを順に見ていきます。
加古川市の中古マンションは、どの区切りで探されているか
加古川市で成約した中古マンション132件(築5年以内の新築・築浅は除く)を価格順に並べ、下から4分の1、真ん中、上から4分の1の価格を出しました。右の列は、上限を「未満」・下限を「以上」で500万円ごとに区切るポータルサイトで、その価格の物件を探す買主が指定する条件の例です。
| 成約価格 | 買主が指定する価格条件 | 次の区切りまで | |
|---|---|---|---|
| 下位25% | 620万円 | 500万円以上・1,000万円未満 | 380万円 |
| 中央値 | 980万円 | 500万円以上・1,000万円未満 | 20万円 |
| 上位25% | 1,400万円 | 1,000万円以上・1,500万円未満 | 100万円 |
加古川市の中古マンションの真ん中は、「500万円以上・1,000万円未満」の帯にあります。中央値の980万円から区切りの1,000万円までは20万円。この余白が小さいほど、少しの上乗せで区切りをまたぎます。
出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約価格)。集計期間は2025年4月〜2026年3月の1年分です。公表価格は上2桁までの数字で、表の金額には前後数十万円の幅があります。価格条件の区切りは、大手の不動産ポータルサイトの検索画面で当社が2026年9月17日に確認した一例です。区切り方はサイトごとに違い、変更されることもあります。
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査定は無料です。その後の売却をお約束いただく必要はありません。売ると決めていない段階、何から手をつければよいか分からない段階のご相談も歓迎します。
株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
なぜ、区切りをまたぐと見てもらえる買主が減るのか
理由は3段あります。1段目は仕組み、2段目は比較、3段目は買主の予算の決め方です。
1段目:検索の上限には、必ず境目がある
不動産ポータルサイトで価格の上限を選ぶと、「2,500万円」「3,000万円」のように区切られた選択肢が並びます。上限を「未満」で区切るサイトでは、1,000万円ちょうどの物件は「1,000万円未満」の一覧に入らず、1つ上の区切りで探す買主にしか表示されません。980万円なら入ります。差は20万円です。
上限を「以下」で区切るサイトなら、今度は区切りを1円でも超えた物件が外れます。「未満」か「以下」かはサイトによって違いますが、区切りの境目で見てもらえる範囲が切り替わることは、どのサイトでも同じです。
2段目:上の帯に入ると、比べられる相手が変わる
区切りをまたいだ物件は、「1,000万円以上・1,500万円未満」の一覧に並びます。そこにいるのは、より広い、より新しい、より駅に近い物件です。同じ物件でも、下の帯では「条件の良い1件」、上の帯では「割高な1件」に見えます。価格の数字は20万円しか違わなくても、並ぶ場所が変わると印象が変わります。
3段目:買主は、上限を先に決めてから探す
当社の見方
住宅ローンの事前審査を受けた買主は、借りられる額と手持ちの資金から「物件価格はここまで」という上限を先に決めて探し始めます。仲介手数料や登記費用などの諸費用も、その上限の内側で考えます。上限を決めた買主は、区切りの外の物件を自分からは開きません。これは当社が買主の相談を受けてきた中で見てきたことで、統計で示せる数字ではありません。
読みながら、今の価格だけ先に知る。
10秒LINE査定 → 今いくら?がすぐわかるでは、お部屋の売り出し価格はどこに置くか
正直に申し上げます。この表からは、お部屋がいくらで売れるかは出ません。出るのは、加古川市の中古マンションがどの区切りの前後で取引されているかだけです。
査定額が出たら、次の順で考えてください。
- 査定額のすぐ上にある区切りを確認する——500万円刻みの「未満」のどこに当たるか
- 査定額が区切りの少し上なら、区切りの下に置くかを検討する——上に数十万円はみ出すだけなら、下の帯に入れたほうが見てもらえる買主は広がります
- 区切りから大きく離れているなら、区切りに合わせる必要はない——無理に下げると、その差額がそのまま手取りから消えます
区切りの直前に置けば高く売れる、という話ではありません。価格の根拠が弱ければ、区切りの内側に置いても決まりません。区切りは「見てもらえる買主の範囲」を広げる道具で、価格そのものの正しさを作るものではありません。加古川市の種別ごとの取引データは加古川市の不動産売却にまとめています。
今日、ひとつだけやるなら
ふだん使っている不動産ポータルサイトで、加古川市の中古マンションを980万円前後の価格条件で検索してみてください。無料で、会員登録もいりません。最初に、価格の上限が「未満」か「以下」かを確かめます。
一覧に並ぶ売り出し価格の、下2桁を見ます。区切りのすぐ下、たとえば980万円のような価格がどれだけ並んでいるか。それが、ほかの売主と不動産会社がこの区切りを意識している証拠です。そのうえで、お部屋の査定額がこの一覧のどこに入るかを当てはめてみてください。
よくある質問
加古川市で1,000万円と980万円では、売れ方に差が出ますか?
上限を「未満」で区切るポータルサイトで「1,000万円未満」と指定して探している買主には、1,000万円の物件は表示されず、980万円の物件は表示されます。加古川市で成約した中古マンションの中央値は980万円で、この区切りの手前に位置しています。表示される範囲が変わるため、同じ物件でも最初に届く買主の数が変わります。
区切りの下に合わせると、損をしませんか?
査定額が区切りから大きく離れている場合は、合わせる必要はありません。合わせる価値があるのは、査定額が区切りを数十万円だけ超えている場合です。その差額と、見てもらえる買主の範囲の広がりを比べて決めます。当社では、区切りの上下それぞれの価格で想定される反響と手取りを並べてお出しします。
まとめ
加古川市の中古マンションは、中央値980万円で「500万円以上・1,000万円未満」の帯にあります。上限を「未満」で区切るポータルサイトでは、1,000万円ちょうどは「1,000万円未満」の一覧に出ません。
売り出し価格は、キリの良さではなく、買主の検索の区切りから逆算して置いてください。区切りを数十万円だけ超える査定額なら、下に置く価値があります。大きく離れているなら、区切りに合わせる必要はありません。
出典
- 国土交通省「不動産情報ライブラリ」成約価格情報(価格・築年)
- 大手の不動産ポータルサイトの検索画面の価格条件(2026年9月17日 当社確認)
価格は各グループの25%点・中央値・75%点です。実際に取引された物件のみの集計で、売れずに取り下げられた物件は含みません。ポータルサイトの検索条件の区切り方はサイトごとに違い、変更されることもあります。
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