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川西市

川西市で一般媒介に切り替えるべきですか?制度で比べます

2026.09.04
川西市の風景

3か月動かなかったので、「今度は複数の会社に頼もうと思う」と考えている。一般媒介なら何社でも依頼できる。競争してもらえば、早く売れるのではないか——。

川西市でご相談を受けていて、この選択で迷う方がとても多い。そして、直感とは逆の結果になることがあります。

感情論ではなく、制度の中身で比べます。

3つの媒介契約は、義務の重さが違います

国土交通省の標準媒介契約約款で、次のように定められています。

専属専任媒介・専任媒介・一般媒介の依頼先数、自己発見取引、有効期間、報告義務、レインズ登録義務を比較した表
図解① 3つの媒介契約の比較。出典:国土交通省「宅地建物取引業法施行規則の規定による標準媒介契約約款」をもとに株式会社Estate&Co.作成

専属専任媒介契約——依頼先は1社。自分で買主を見つけた場合もその会社を通す。有効期間3か月以内。報告は1週間に1回以上、レインズ登録は5日以内(休業日を含まない)。

専任媒介契約——依頼先は1社。自分で買主を見つけた場合は直接取引できる。有効期間3か月以内。報告は2週間に1回以上、レインズ登録は7日以内(同上)。

一般媒介契約——何社にでも依頼できる。有効期間の法定の制限なし。報告義務なし。レインズ登録義務なし。

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「競争すれば早く売れる」が成り立たない理由

不動産会社の側から見ると、状況はこうです。

専任媒介なら、売れれば必ず自社の手数料になります。だから広告費をかけ、写真を撮り、内見に人を出します。投資が回収できる見込みがあるからです。

一般媒介では、他社が先に決めれば、それまでの広告費は回収できません。結果として、どの会社も「大きくは投資しない」という判断になりやすい。

加えて、一般媒介には報告義務がありません。3社に頼んで、どこからも連絡が来ない——という状態が普通に起こります。そしてレインズ登録義務もないため、どこにも登録されていない可能性があります。

売主から見ると、状況を把握する手段がなくなるのです。

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それでも一般媒介が向く場合

公平のために書きます。次に当てはまるなら、一般媒介は合理的です。

  • 誰が見ても欲しがる物件——駅近・築浅・人気学区。広告をかけなくても買い手が来る物件では、競争が働きます
  • 自分で買主の心当たりがある——親族や知人に売る可能性がある場合、専属専任だと直接取引ができません
  • 特定の1社に任せたくない事情がある
  • 自分で進捗を管理できる——各社に定期的に自分から連絡できる方

逆に言えば、「3か月売れなかったから」という理由での切り替えは、いちばん向いていません。売れにくい物件ほど、広告への投資が必要だからです。

川西市の市場を、数字で見る

川西市の種別ごとの成約件数と月あたりの件数、建築年帯別の土地面積を示した表
図解② 川西市の市場の厚み(直近1年/791件)。出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)をもとに株式会社Estate&Co.作成

直近1年の成約は791件、月にならすと約66件。戸建508件(月42件)、中古マンション192件(月16件)、更地88件(月7.3件)。

戸建が中心の市場です。そして建築年帯別に土地面積を見ると、1981〜2000年が193㎡、2011年以降が135㎡。買い手が求める土地の広さは、30年で約30%縮んでいます。

広い土地の戸建は、買い手の母数が限られます。こういう物件こそ、広告に力を入れて探してもらう必要がある。一般媒介にして各社の投資意欲を下げるのは、逆方向です。

川西市の川西能勢口駅の駅舎
川西能勢口駅(川西市栄町)。写真:Dabikun/Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0)

切り替える前に、試すべきこと

「会社を変える」以外に、打てる手があります。

① いまの会社に、条件をつけて更新する。「更新します。ただし次の3か月では、写真を撮り直し、掲載サイトを2つ増やし、2週間ごとに内見者の反応を文書でください」——これは言ってよいことです。満了日はそのための日です。

② 別の会社に、専任媒介で乗り換える。複数社ではなく1社。新しい目で見てもらえて、報告義務も残ります。「3か月売れなかった」への対応としては、これがいちばん自然です。

③ セカンドオピニオンだけ取る。媒介契約はそのままで、他社に見立てを聞く。これは自由にできます。そのうえで①か②を選べばよい。

やってはいけないこと

ひとつめ。「複数社なら競争するはず」で決める。競争が働くのは、広告をかけなくても売れる物件だけです。売れにくい物件では逆に働きます。

ふたつめ。一般媒介にして、レインズ登録を確認しない。登録義務がないため、依頼先すべてが未登録ということが起こり得ます。一般媒介でも、登録を依頼して証明書をもらってください。

みっつめ。3か月経ったからという理由だけで、何か変えようとする。まず「なぜ売れなかったか」を切り分けてください。原因がわからないまま契約の形だけ変えても、次の3か月も同じです。

まずやること

  • いまの媒介契約の種類と満了日を確認する
  • この3か月の問い合わせ件数・内見件数・内見者の反応を、数字で聞く
  • 売れなかった原因が、露出・見せ方・現地・価格のどれかを切り分ける
  • そのうえで、①条件付き更新 ②他社に専任で乗り換え ③セカンドオピニオンのみ、から選ぶ
  • 一般媒介を選ぶ場合は、各社にレインズ登録を明示的に依頼する

ご自宅がいくらで売れるか、調べてみませんか

ここまでの数字は、あくまで川西市全体の中央値です。同じ市のなかでも、間口・接道・高低差・築年で価格は大きく変わります。

株式会社Estate&Co.は神戸市中央区京町に本店を置く不動産売却専門店です。国土交通省の成約データと、各自治体の統計をもとに、お住まいの地域の実勢に沿った査定をご提供しています。いまの媒介契約を続けたままの、セカンドオピニオンのご相談も承ります。

「いま売ったらいくらか」を知っておくだけでも、判断の材料になります。

この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)

この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。土地の形状・間口は成約価格情報には記録がないため、これらを扱った集計は不動産取引価格情報に基づきます。

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