土地が広すぎて売れない、と言われたとき|川西市

「土地が広すぎて、かえって売りにくいと言われました。200㎡近くあるんですが、そんなことがあるんですか」
川西市でよくいただくご相談です。そして、残念ながら本当にあります。広い土地は、その分だけ総額が上がる。総額が上がれば、買える人が減る。単純ですが、これが現実です。
ただし、川西市のデータを見ると、なぜそうなったのかがはっきりわかります。そして、わかれば対処のしようがあります。
買主が求める土地は、30年で30%縮みました
直近1年、川西市の戸建(土地と建物)の成約は508件。建築年の帯ごとに、土地面積の中央値を並べてみます。
- 1980年以前——117件、750万円、土地100㎡
- 1981〜2000年——158件、1,700万円、土地193㎡
- 2001〜2010年——61件、2,600万円、土地180㎡
- 2011年以降——161件、3,400万円、土地135㎡
1981〜2000年に建った家の土地は193㎡。2011年以降は135㎡。58㎡、率にして30%縮んでいます。
約17.5坪ぶんです。いま新しく供給されている区画より、あなたの土地は1.4倍大きい。それが「広すぎる」と言われる正体です。

川西市のご自宅が、いま実際にいくらで売れるか。この記事の取引データと、間取り・築年・接道などの条件を突き合わせて、具体的な金額でお出しします。
査定は無料です。その後の売却をお約束いただく必要はありません。
株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
選択肢は3つあります
① そのまま売る。広さを必要とする買主を待ちます。二世帯、駐車場を3台使う世帯、庭を求める世帯。数は少ないが、いないわけではありません。1981〜2000年の帯で158件が成約している事実がそれを示しています。
② 分筆して2区画にする。193㎡を割れば96㎡ずつ。2011年以降の標準(135㎡)よりは小さくなりますが、総額が下がり、買える人が増えます。
③ 一部を隣地に売り、残りを整えて売る。隣の方が駐車場を増やしたい、庭を広げたいというケースは、実際にあります。
読みながら、今の価格だけ先に知る。
10秒LINE査定 → 今いくら?がすぐわかる②を選ぶ前に、確認すべき4つのこと
分筆は、思っているほど自由にはできません。次のどれか1つでも引っかかると、成立しません。
1. 最低敷地面積の規制。用途地域や地区計画で、1区画あたりの最低面積が定められていることがあります。100㎡や120㎡という設定があれば、193㎡を2つに割れません。まずここを市に確認してください。
2. 接道要件。建築基準法上、各区画が幅員4m以上の道路に2m以上接している必要があります。間口が狭い土地を縦に割ると、奥の区画が接道できません。
3. 旗竿地になると、価値が落ちる。接道させるために細い通路を伸ばす形(旗竿地)にすると、その区画は同じ面積の整形地より1〜3割安くなるのが一般的です。2つに割って合計が増えるとは限りません。
4. 開発許可。一定規模以上の区画割りや、3区画以上に分ける場合、都市計画法の開発許可が必要になることがあります。手続きに数か月と費用がかかります。
費用の目安としては、確定測量と分筆登記でおおむね50万〜80万円。上下水道の引き込みを新設する場合は、さらに1区画あたり数十万円が加わります。

川西市の地形が、もう一つの制約になります
川西市は能勢電鉄沿線を中心に、丘陵地の造成地が広がっています。斜面に階段状に造成された区画では、そもそも分筆が物理的に難しい。擁壁をまたぐ形になると、新しい区画に建物を建てるために追加の造成が必要になり、費用が跳ね上がります。
更地(土地のみ)の成約は88件、中央値1,900万円、面積190㎡、1㎡あたり約10.5万円。この単価だと、96㎡の区画は土地だけで約1,008万円。分筆費用と造成費を差し引いて、それでも一括で売るより有利かどうか。電卓を叩いてから決めてください。

①「そのまま売る」が正解になる場合
次に当てはまるなら、分筆を考える必要はありません。
- 最低敷地面積の規制がある——そもそも割れません
- 間口が狭い(10m未満)——旗竿地になり、価値が下がります
- 高低差がある——造成費で利益が消えます
- 急いでいる——測量・分筆・許可で3〜6か月かかります
- 建物がまだ使える——広い庭付き戸建として売ったほうが早いことがあります
やってはいけないこと
ひとつめ。分筆できると決めつけて、先に測量を発注する。最低敷地面積と接道要件の確認が先です。市役所の都市計画課で、30分あれば確認できます。
ふたつめ。「2つに割れば2倍で売れる」と考える。旗竿地になれば1〜3割下がります。分筆費用も出ていきます。合計が増える保証はありません。
みっつめ。隣地の方への打診を、不動産会社を通さずに自分でする。金額の話が先に出てしまうと、後から条件を整えるのが難しくなります。まず査定を取り、相場を把握してから動いてください。
まずやること
- 市役所の都市計画課で、最低敷地面積の規制の有無を確認する
- 間口の広さと前面道路の幅員を測る
- 境界標が四隅にあるか、現地で確認する
- 「そのまま」と「2区画に分けた場合」の両方で査定を取る
- 分筆費用(測量・登記で50万〜80万円)を差し引いて比較する
ご自宅がいくらで売れるか、調べてみませんか
ここまでの数字は、あくまで川西市全体の中央値です。同じ市のなかでも、間口・接道・高低差・用途地域で価格は大きく変わります。
株式会社Estate&Co.は神戸市中央区京町に本店を置く不動産売却専門店です。国土交通省の成約データと、各自治体の統計をもとに、お住まいの地域の実勢に沿った査定をご提供しています。分筆した場合の試算もあわせてご説明します。
「いま売ったらいくらか」を知っておくだけでも、判断の材料になります。売却を決めていない段階でのご相談も承っています。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。土地の形状・間口は成約価格情報には記録がないため、これらを扱った集計は不動産取引価格情報に基づきます。
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