長田区で家を売ったら確定申告は必要ですか?税金が出る人は16%

売買契約が終わり、残代金を受け取って鍵を渡す。長田区での売却は、そこで終わりではありません。売った年の翌年、2月16日から3月15日までの間に、確定申告をする必要があるかどうかを確かめる。ここまでが売却です。
「損をしたから関係ない」と何もせず、翌年に税務署から「譲渡所得の申告についてのお尋ね」を受け取る方がいます。不動産の売買は登記を通じて把握されるため、申告が要るかどうかは向こうも見ています。
この記事では、長田区で実際に成約した価格をもとに、「いくらで売れたら税金が出るのか」を金額で示します。税金が出るかどうかは、売れた金額ではなく「もうけ(譲渡所得)」で決まります。そして、そのもうけから最大3,000万円を差し引ける制度があります。
長田区で税金が出るのは、売却価格3,279万円から
まず結論から。マイホームを売ったときの「3,000万円の特別控除」を使い、買ったときの金額が分からないケース(後述の概算取得費5%)で計算すると、売却価格がおよそ3,279万円を超えたところから、納める税金が出はじめます。逆に言えば、それ以下なら税額は0円です(申告そのものは必要です)。
長田区の中古マンションは、直近で成約した価格の中央値が2,000万円でした。2025年4月〜2026年3月に成約した100件のうち、3,279万円を超えたのは16件(16.0%)です。
長田区では16%前後。大半の方は控除の範囲に収まりますが、立地や広さによっては超えます。「うちは関係ない」と決めつける前に、一度計算しておいてください。
当社の見方
査定の場でよく聞かれるのが「売ったら税金はいくらですか」です。長田区の価格帯なら、多くのケースで答えは「控除を使えば0円。ただし申告は必要」になります。こわいのは税額そのものより、申告を忘れて控除を使い損ねることです。期限内に申告しなければ、3,000万円の控除は適用されません。
売却価格別・税額の概算
| 売却価格 | 概算取得費(5%) | 仲介手数料(税込) | 譲渡所得 | 3,000万円控除後 | 税額の目安(長期) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1,000万円 | 50万円 | 40万円 | 910万円 | 0円 | 0円 |
| 2,000万円 | 100万円 | 73万円 | 1,827万円 | 0円 | 0円 |
| 3,000万円 | 150万円 | 106万円 | 2,744万円 | 0円 | 0円 |
| 4,000万円 | 200万円 | 139万円 | 3,661万円 | 661万円 | 約134万円 |
| 5,000万円 | 250万円 | 172万円 | 4,578万円 | 1,578万円 | 約321万円 |
| 6,000万円 | 300万円 | 205万円 | 5,495万円 | 2,495万円 | 約507万円 |
買ったときの金額が分からず概算取得費5%を使い、譲渡費用は仲介手数料(売買代金×3%+6万円)×1.1のみとした場合の概算です。測量費・解体費・印紙代などを加えれば譲渡所得は下がります。税額は長期譲渡(売った年の1月1日で所有期間5年超)の20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)で計算しています。
神戸市長田区のご自宅が、いま実際にいくらで売れるか。この記事の成約データと、間取り・築年・接道などの条件を突き合わせて、具体的な金額でお出しします。
査定は無料です。その後の売却をお約束いただく必要はありません。売ると決めていない段階、何から手をつければよいか分からない段階のご相談も歓迎します。
株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
3,000万円の特別控除——使える人、使えない人
正式名称は「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」。自分が住んでいた家を売ったときに、もうけから最大3,000万円を差し引ける制度です。所有期間の長さは問われません。買って2年で売っても使えます。
使えなくなる主なケースは、次のとおりです。
① 住まなくなってから3年を過ぎた
以前住んでいた家は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があります。相続した実家を空き家のまま持ち続けている場合、この起算点がいつなのかを確認してください(相続した空き家には別の特例があり、要件も期限も異なります)。
② 前年・前々年に同じ特例を使った
売った年の前年および前々年にこの特例や損益通算の特例を受けていると使えません。売った年・前年・前々年に買換えや交換の特例を受けている場合も同様です。
③ 身内に売った
配偶者や直系血族など「特別の関係がある人」への売却は対象外です。
④ そもそも住んでいなかった
別荘、一時的に入っただけの家、この特例を受けるために入居したと認められる家は対象になりません。
申告のときに必要なのは、確定申告書と「譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)」。住民票の住所と売った家の所在地が違う場合などは、そこに住んでいたことを示す書類も要ります。
読みながら、今の価格だけ先に知る。
10秒LINE査定 → 今いくら?がすぐわかる買ったときの金額が分からない——5%ルールの重さ
譲渡所得は「売った金額 −(取得費+譲渡費用)− 特別控除」で決まります。この取得費、つまり買ったときの金額が分からないとどうなるか。売った金額の5%を取得費とみなして計算することになります。
2,000万円で売れた場合、取得費として認められるのは100万円。実際には2,000万円前後で買っていたとしても、証明できなければ100万円です。差額のほぼ全額がもうけとして扱われ、譲渡所得は約1,827万円になります。
この水準なら3,000万円の控除で収まります。ただし控除が使えない相続物件・投資用物件では、この5%がそのまま税額に跳ね返ります。
探すべきものは、購入時の売買契約書、仲介手数料の領収書、登記費用や不動産取得税の領収書、新築なら工事請負契約書。権利証(登記識別情報)と一緒に保管されていることが多く、相続した家なら、亡くなった方の書類箱・仏壇の引き出し・貸金庫まで探す価値があります。相続や贈与で取得した場合、取得費は亡くなった方(贈与した方)が買ったときの金額を引き継ぐためです。なお5%で計算する場合、相続人が支払った登記費用などを別に足すことはできません。
当社の見方
「古い家だから契約書なんて残っていない」と最初からあきらめる方が多いのですが、当社が売却前のヒアリングで必ず聞くのはこの点です。見つかれば税額が変わり、見つからなければ5%で計算するしかない。査定より先に、探す時間を取ってください。
10年超で持っていたなら、税率が下がる
3,000万円を引いてもなお、もうけが残った場合。ここで効くのが所有期間です。売った年の1月1日時点で、家屋と敷地の両方の所有期間が10年を超えていれば、軽減税率の特例が使えます。3,000万円の控除と重ねて適用できます。
課税長期譲渡所得のうち6,000万円以下の部分は、所得税10%・住民税4%(+復興特別所得税)で合計14.21%。通常の長期譲渡の20.315%と比べると、約6ポイント低くなります。6,000万円を超える部分は通常どおりです。
所有期間の数え方には注意が必要です。「売った日」ではなく「売った年の1月1日」で判定します。2016年3月に買った家を2026年6月に売ると、実日数では10年を超えていますが、2026年1月1日時点では9年9か月。軽減税率は使えません。年をまたいで2027年に売れば使えます。相続した家は別で、所有期間は亡くなった方が買った時点から数えます。相続してすぐ売っても、親が30年持っていた家なら長期であり、軽減税率の10年超も満たします。短期(5年以下)と長期(5年超)の境目も同じ数え方で、短期なら税率は39.63%まで上がります。
売る時期を選べる状況なら、ここは数えてから動いてください。
よくある質問
売却で損が出た場合も確定申告は必要ですか。
納める税金が出ないだけなら申告義務はありませんが、住み替えで一定の要件を満たす場合は、譲渡損失を給与など他の所得と損益通算し、その年に引ききれない分を翌年以後3年内に繰り越せる特例があります。この特例を使うには確定申告が必要です。要件には、旧居宅の所有期間が売った年の1月1日で5年超であること、買い換えた家の床面積が50㎡以上であること、取得した年の12月31日時点で償還期間10年以上の住宅ローンがあることなどがあります。
3,000万円の控除を使って税額が0円になる場合、申告しなくてもよいですか。
いいえ。特別控除は申告することで適用されます。申告しなければ控除は受けられず、本来は0円だったはずの税額を納めることになります。期限は売った年の翌年2月16日から3月15日までです。
まとめ
長田区の中古マンションは中央値2,000万円。買ったときの金額が分からない前提で計算すると、税金が出はじめるのは売却価格3,279万円から、2025年4月〜2026年3月の成約のうち16.0%がこのラインを超えていました。
やることは3つです。①購入時の契約書を探す、②住まなくなってからの年数を数える、③売った年の1月1日時点の所有期間を数える。この3つで、税額はおおよそ決まります。
本記事は制度の概要を一般的に説明したものです。実際の税額は、取得費の資料、他の所得、ほかの特例の適用状況によって変わります。当社は税務代理・税務相談を行いません。個別の判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。
出典
- 国税庁 タックスアンサー No.3302 マイホームを売ったときの特例(3,000万円の特別控除)
- 国税庁 タックスアンサー No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例
- 国税庁 タックスアンサー No.3208 長期譲渡所得の税額の計算方法
- 国税庁 タックスアンサー No.3211 短期譲渡所得の税額の計算方法
- 国税庁 タックスアンサー No.3258 取得費が分からないとき
- 国税庁 タックスアンサー No.3270 相続や贈与によって取得した土地・建物の取得費と取得の時期
- 国税庁 タックスアンサー No.3370 マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき
- 神戸市「主な所得の計算方法」(土地・建物等の譲渡所得に係る市県民税の税率)
- 国土交通省「不動産情報ライブラリ」成約価格情報(成約価格・建築年)
税率は2026年9月時点の制度にもとづきます。住民税の税率は神戸市の公表値を用いており、他市でも同率ですが、最新の取扱いはお住まいの市区町村にご確認ください。
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