西宮市の戸建、町名でいくら違う?苦楽園五番町1億2,000万円・東鳴尾町2,500万円

西宮市の戸建には、同じ市内とは思えないほどの価格差があります。直近1年の成約データを町名まで下ろすと、その幅がはっきり出ます。
国土交通省の成約価格情報から、2025年4月〜2026年3月に西宮市で成約した戸建(土地と建物)455件を当社で集計したところ、成約総額の中央値は苦楽園五番町が1億2,000万円、東鳴尾町が2,500万円。約4.8倍の開きです。
そして築年で分けると、もうひとつの事実が出てきます。直近1年で最も成約件数の多い築1991〜2000年(123件)だけが、土地㎡単価で▲12.5%。件数は82件から123件へ50%増えながら、単価は下がっていました。
この記事は、西宮市の戸建相場を「築年」「町名」「駅」の3軸で分解したものです。市の平均値ではなく、ご自宅がどの層にあるのかを判断するための整理です。
西宮市の戸建はいくらで売れていますか?
結論:直近1年に成約した戸建455件の中央値は、総額4,000万円、土地面積120㎡、延床面積110㎡、建築年2001年、駅徒歩15分でした。4年前の3,900万円から+2.6%です。

成約件数は321件から455件へ41.7%増。土地㎡単価も33.1万円から35.3万円へ+6.6%です。市全体としては、買主が増え、単価も上がっている市場だといえます。
あわせて押さえておきたいのが、駅からの距離です。売れた物件の駅徒歩の中央値は、4年前の10分から直近1年は15分へ延びています。件数が4割増えるなかで、買主の探す範囲が駅から外へ広がったと読める動きです。駅徒歩15分前後の物件をお持ちの方にとっては、4年前より買主が見つかりやすくなっている可能性があります。
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値下がりしたのはどの築年帯ですか?
結論:築1991〜2000年が▲12.5%、1980年以前築が▲29.1%です。とくに前者は、市内で最も件数の多い層です。
築1991〜2000年は直近1年で123件が成約しました。455件のうち27%を占めます。この層の土地㎡単価は34.3万円から30.0万円へ下がりました。同時に件数は82件から123件へ50%増えています。
売り物が増えて価格が下がる——売主にとって最も不利な組み合わせです。築25〜35年という年数は、給湯・配管・屋根・外壁といった設備更新の時期にあたり、買主から見て「買ってすぐ費用がかかる」層です。この点は推測を含みますが、件数と価格の動きは一致しています。
一方、築1981〜1990年は11.9万円から17.9万円へ+50.4%と大きく上がって見えます。ただしこの層は土地面積の中央値が205㎡から160㎡へ変わっており、売れた物件そのものが入れ替わっています。そのまま「築35年以上が値上がりした」とは読めません。
読みながら、今の価格だけ先に知る。
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結論:苦楽園五番町1億2,000万円に対して東鳴尾町2,500万円。約4.8倍です。

ここで注意していただきたいのは、総額の順位と土地㎡単価の順位が一致しないことです。
総額最高の苦楽園五番町は、土地㎡単価では39.5万円。表の中では中位です。逆に㎡単価が最も高い小松南町は71.1万円ですが、総額は4,300万円にとどまります。つまり苦楽園五番町の1億2,000万円は「単価が突出して高い」のではなく、土地がそれだけ広いということです。
ご自宅の評価では、この2つを混ぜないでください。土地が広い物件を㎡単価で他と比べると安く見え、土地が狭い物件を総額で比べると安く見えます。
駅で見ると、どこが高いのですか?
結論:総額では苦楽園口6,300万円と夙川6,200万円が上位。ただし土地単価で見ると順位が変わります。

苦楽園口は33件が成約し、総額の中央値6,300万円。ただし土地㎡単価は38.6万円で、表内では低いほうです。土地面積の中央値が160㎡と広いためです。
対照的なのが武庫川で、土地㎡単価49.0万円と高い一方、土地63㎡で総額3,850万円。甲子園口も㎡単価48.7万円・土地78㎡で4,650万円です。阪神間の海側は土地が狭く単価が高い、山側は土地が広く単価が抑えめという構図がはっきり出ています。
件数では門戸厄神35件、苦楽園口33件、甲子園30件、甲子園口28件、夙川27件、甲東園26件。この6駅で179件、市全体の39%です。
新築と中古で、どれくらい価格が違いますか?
結論:直近1年の成約455件のうち75件(16.5%)が新築で、総額の中央値は5,000万円。中古は3,700万円で、差は1,300万円です。
新築の割合は4年前の16.8%からほぼ変わっていません。西宮市では以前から新築が6件に1件を占めており、須磨区(26.1%)や北区(25.8%)のように急増しているわけではありません。安定して新築が供給され、安定して売れている市場です。
買主から見れば、1,300万円を足せば新築が手に入ります。これは中古の売主にとって、価格の上限を決める基準になります。同時に、この差の中で選ばれるためには、新築にない条件を示す必要があります。西宮市の場合、それは多くのケースで土地の広さと学区です。新築の土地面積の中央値は105㎡で、市全体の120㎡より15㎡狭くなっています。
とくに苦楽園口・夙川エリアのように土地150㎡超が標準の地域では、同じ町内で同じ広さの新築はまず出てきません。この希少性は、価格ではなく条件として伝えたほうが伝わります。
西宮市で戸建を売るとき、何から始めればいいですか?
結論:土地の広さを確認して、総額と㎡単価のどちらで比較するかを決めてください。
- ①土地が150㎡を超えるなら、総額で比較する。苦楽園口・夙川のような山側の広い土地は、㎡単価で見ると安く見えます。比較対象は同じ面積帯の物件です。
- ②土地が80㎡以下なら、㎡単価で比較する。武庫川・甲子園口のような海側の狭小地は、総額では低く見えても単価は高い層です。
- ③築25〜35年なら、設備の更新履歴を先に整理する。この帯は123件と最も多く、かつ唯一まとまった下落を示しています。給湯器・屋根・外壁・水回りの更新記録は、そのまま価格の根拠になります。
- ④新築の売出価格を確認する。直近1年の成約455件のうち75件(16.5%)が新築で、総額の中央値は5,000万円。中古は3,700万円です。買主はこの1,300万円の差を見ています。
当社は売主側だけの立場で売却をお手伝いする専門店です。買主を自社で抱えて両手仲介を狙う必要がないため、囲い込みをせず、他社の買主にも広く物件を開きます。
よくある質問
西宮市の戸建の相場はいくらですか?
直近1年に成約した455件の中央値は、総額4,000万円、土地面積120㎡、延床面積110㎡、建築年2001年です。ただし町名別では苦楽園五番町1億2,000万円から東鳴尾町2,500万円まで約4.8倍の幅があり、市の中央値をご自宅の目安にすることはできません。
西宮市の戸建は値上がりしていますか?
市全体では土地㎡単価が33.1万円から35.3万円へ+6.6%、総額の中央値は3,900万円から4,000万円へ+2.6%です。ただし築年帯で分かれ、築1991〜2000年(123件)は▲12.5%、1980年以前築(40件)は▲29.1%と下がっています。
築30年の戸建はいくらくらいで売れますか?
築1991〜2000年の土地㎡単価の中央値は30.0万円です。この帯は直近1年に123件が成約し、市内で最も件数が多い層ですが、4年前の34.3万円から12.5%下がっています。件数も82件から123件へ50%増えており、同じような条件の売り物が増えている状況です。土地面積によって総額は大きく変わるため、同じ町名・同じ面積帯の事例でご確認ください。
苦楽園は本当に1億円を超えるのですか?
苦楽園五番町では直近1年に5件が成約し、総額の中央値は1億2,000万円でした。ただし土地㎡単価では39.5万円で、市内の他の町名と比べて突出して高いわけではありません。総額の高さは土地の広さによる部分が大きく、5件という件数のため中央値も動きやすい点にご注意ください。
査定はどのようなデータを使うのですか?
国土交通省の不動産情報ライブラリで公開されている成約価格情報をもとに、町名別・築年別・土地面積別に集計し、新築と中古を分けたうえで、ご自宅と条件の近い成約事例を抽出してご説明します。あわせて現地確認と、現在売出中の新築・中古の競合状況を踏まえて価格帯をご提示します。査定は無料で、その後の売却をお約束いただく必要はありません。
この記事で使ったデータの出典
- 出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)「成約価格情報」(兵庫県西宮市/宅地(土地と建物)、2025年4月〜2026年3月の455件、2021年4月〜2022年3月の321件)をもとに株式会社Estate&Co.作成
- 成約価格情報における「土地と建物」は戸建を指します
- 「新築」は、取引年と建築年の差が1年以内の物件と定義して集計しています
- 土地㎡単価は各成約の総額を土地面積で割って物件ごとに算出し、その中央値を用いています(建物の価値を含むため、純粋な地価ではありません)
- 町名別は成約が5件以上、駅別は10件以上あった区分のみを掲載しています
※中央値は「その区分で実際に売れた物件の中央の値」であり、個別物件の査定額ではありません。※戸建は土地条件の個体差が大きく、件数の少ない区分では中央値が動きやすくなります。※成約データは四半期ごとに更新されます。
私たちは神戸市中央区京町に本店を置く、兵庫県の不動産売却専門店です。西宮市のご自宅について、町名と土地面積をそろえた成約事例でご説明します。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。
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