【須磨区で高く売るために】同じニュータウンでも、団地が違えば2.3倍違う

須磨区で戸建の売却を考えるとき、多くの方が最初に調べるのは「須磨区の戸建はいくらか」という区単位の相場です。ところが須磨区の戸建市場は、区どころか「同じニュータウンの中」ですら価格帯が大きく違います。
国土交通省の成約価格情報から、2025年4月〜2026年3月に須磨区で成約した戸建(土地と建物)180件を当社で集計し、4年前の同じ期間(2021年4月〜2022年3月・123件)と比べました。総額の中央値は2,900万円から3,000万円へ、約3.4%の上昇にとどまっています。
ところが町名別に見ると、神の谷3,750万円に対して東白川台1,650万円。同じ須磨区北部の造成地で約2.3倍ひらいています。さらに、直近1年の成約180件のうち47件(26.1%)は新築でした。売れた戸建の4件に1件が、建ったばかりの家だということです。
この記事は、須磨区の戸建相場を「築年」「町名」「新築との競合」という3つの軸で分解し、ご自宅がどの土俵で戦っているのかを判断できるように整理したものです。
須磨区の戸建はいくらで売れていますか?
結論:直近1年に須磨区で成約した戸建180件の中央値は、総額3,000万円、土地面積120㎡、延床面積105㎡、建築年1998年、駅徒歩10分でした。ただし築年帯で分けると、上と下で6.7倍の開きがあります。

築2021年以降(新築)の4,000万円に対し、1980年以前築は600万円。マンションと違い、戸建は土地の広さ・接道・造成年代の影響を強く受けるため、この差の全部が「築年数のせい」ではありません。それでも、区全体の3,000万円という数字がご自宅に当てはまる保証はどこにもない、ということは言えます。
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株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
なぜ「須磨区の戸建相場」では判断できないのですか?
結論:須磨区北部のニュータウンは、造成された時期と団地ごとに価格帯が分かれており、同じ「ニュータウンの戸建」でも約2.3倍の差があるからです。

直近1年に成約が5件以上あった町名を並べると、上位は神の谷3,750万円、北落合3,700万円、高倉台3,550万円。下位は大田町1,700万円、東白川台1,650万円です。
ここで注意していただきたいのは、上位と下位が地図の上で遠く離れているわけではないという点です。白川台(2,900万円)と東白川台(1,650万円)のように、名前が似ていて隣り合う町でも1.8倍近く違います。「近所で◯◯万円で売れたらしい」という情報が、ご自宅に当てはまらない典型がここです。
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10秒LINE査定 → 今いくら?がすぐわかる成約の26%が新築というのは、売主にとって何を意味しますか?
結論:中古戸建を売るとき、買主は同じ検索結果の中で新築と並べて比較している、ということです。

直近1年の成約180件のうち、取引時点で築1年以内の新築が47件。割合にして26.1%で、4年前の23.6%からわずかに上がっています。成約4件のうち1件が新築という市場です。
新築の総額の中央値は4,000万円。一方、中古(築2年以上)の総額の中央値は2,500万円です。つまり買主から見ると、「1,500万円ほど足せば新築が買える」という選択肢が常に横にあります。
中古の戸建を売る側にとって、これは価格を下げろという話ではありません。新築にはない条件——土地の広さ、造成の古さゆえの擁壁や地盤の落ち着き、学区、既存の植栽や駐車スペース——を、価格ではなく条件で説明できるかどうかが差になります。同時に、新築と同水準の価格設定は成立しにくいという前提で戦略を組む必要があります。
あわせて、売り物そのものが増えていることも押さえてください。成約件数は123件から180件へ約46%増えています。買主が増えているのは追い風ですが、同時に競合も増えているということです。
築1980年以前の戸建が600万円というのは本当ですか?
結論:数字としてはそのとおりですが、そのまま「築古なら600万円」と読むのは誤りです。
1980年以前築の27件は、総額の中央値が600万円で、4年前の1,100万円から下がっています。ただし土地面積の中央値も4年前の120㎡から80㎡へ小さくなっており、延床も88㎡から75㎡へ縮んでいます。つまり「売れた物件の中身が変わった」影響が相当に含まれています。
戸建の場合、築40年を超えると建物の評価はほぼゼロに近づき、価格は実質的に土地の値段になります。したがって、この層の売却で見るべきなのは築年数ではなく、土地の広さ・接道・再建築の可否です。同じ築45年でも、120㎡で前面道路が4m以上ある土地と、80㎡で接道が不十分な土地では、まったく違う価格になります。
当社が持っているのは成約データであり、個々の土地条件までは分かりません。この層の査定は、必ず現地の条件を確認したうえで行う必要があります。
名谷・妙法寺の戸建は海側より広いのに、なぜ安いのですか?
結論:土地の広さより、通勤動線と築年の古さが価格に効いているためです。

名谷の土地面積の中央値は153㎡、妙法寺は150㎡。海側の鷹取65㎡、須磨海浜公園75㎡、板宿85㎡と比べて2倍前後の広さがあります。それでも総額は名谷3,150万円、妙法寺2,300万円で、須磨海浜公園の3,600万円を下回ります。
建築年の中央値を見ると、名谷1997年、妙法寺1991年に対し、須磨海浜公園2020年、山陽須磨2025年、総合運動公園2025年。海側は近年の新築供給がそのまま成約に出ています。土地が広いことは価値ですが、それだけでは築年と立地の差を埋めきれていない、というのが直近1年の実態です。
ただし件数で見ると、名谷62件・妙法寺31件の2駅で93件、区全体の52%を占めます。売れないエリアではありません。むしろ須磨区の戸建市場の本体です。
4年前と比べて、須磨区の戸建は値上がりしましたか?
結論:区全体では総額の中央値が2,900万円から3,000万円へ+3.4%。ほぼ横ばいです。
築年帯別に見ると、築1981〜1990年が1,800万円から2,200万円へ+22.2%と最も動いています。一方、築1991〜2000年は2,600万円から2,500万円へ▲3.8%。マンションで見られたような「築浅だけが上がる」という単純な構図にはなっていません。
戸建の価格は土地条件の個体差が大きく、成約件数が少ない区分では中央値がぶれやすくなります。区全体が横ばいであることは事実として押さえつつ、ご自宅の判断材料としては、同じ町名・同じ土地面積帯の成約事例まで絞り込む必要があります。
須磨区で戸建を売るとき、何から始めればいいですか?
結論:区や駅ではなく、「町名」と「土地面積」をそろえた成約事例を集めるところから始めてください。
- ①町名レベルで事例を絞る。須磨区の戸建は町名で2.3倍ひらきます。区の相場も駅の相場も、判断材料としては粗すぎます。
- ②新築の売出価格を必ず確認する。成約の27%が新築です。買主が比較している相手を、売主も見ておく必要があります。
- ③築35年以上なら、建物ではなく土地の条件を整理する。接道・間口・再建築の可否・擁壁の状態が価格を決めます。
当社は売主側だけの立場で売却をお手伝いする専門店です。買主を自社で抱えて両手仲介を狙う必要がないため、囲い込みをせず、他社の買主にも広く物件を開きます。
よくある質問
須磨区の戸建の相場はいくらですか?
直近1年に成約した180件の中央値は総額3,000万円、土地面積120㎡、延床面積105㎡、建築年1998年です。ただし築2021年以降の新築は4,000万円、1980年以前築は600万円と、築年帯によって6.7倍の開きがあります。区の中央値だけで判断することはおすすめできません。
須磨ニュータウンの戸建は、どこが高くてどこが安いのですか?
直近1年の成約総額の中央値で見ると、神の谷3,750万円、北落合3,700万円、高倉台3,550万円が上位、大田町1,700万円、東白川台1,650万円が下位でした。最大で約2.3倍の差があります。隣接する白川台(2,900万円)と東白川台(1,650万円)でも1.8倍近く違うため、近隣の成約価格をそのまま当てはめることはできません。
築45年の戸建でも売れますか?
売れています。直近1年の成約180件のうち、1980年以前に建てられた戸建が27件ありました。ただし総額の中央値は600万円で、この層の価格は実質的に土地の値段です。築年数よりも、土地の広さ・接道・再建築の可否が結果を左右します。現地の条件を確認したうえでの査定が必要です。
新築が増えていると、中古は売りにくくなりますか?
競合は増えています。直近1年の成約180件のうち47件(26.1%)が新築で、4年前の23.6%から上がりました。一方で成約件数そのものも123件から180件へ約46%増えています。買主も競合も同時に増えている市場です。価格で新築に並ぼうとするのではなく、土地の広さや学区など新築にはない条件を明確に伝えることが有効です。
査定はどのようなデータを使うのですか?
国土交通省の不動産情報ライブラリで公開されている成約価格情報をもとに、町名別・築年別・土地面積別に集計したうえで、ご自宅と条件の近い成約事例を抽出してご説明します。あわせて現地確認と、現在売出中の競合物件(新築を含む)の状況を踏まえて価格帯をご提示します。査定は無料で、その後の売却をお約束いただく必要はありません。
この記事で使ったデータの出典
- 出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)「成約価格情報」(兵庫県神戸市須磨区/宅地(土地と建物)、2025年4月〜2026年3月の180件、2021年4月〜2022年3月の123件)をもとに株式会社Estate&Co.作成
- 成約価格情報における「土地と建物」は戸建を指します
- 「新築」は、取引年と建築年の差が1年以内の物件と定義して集計しています
- 町名別・駅別の集計は、原則として成約が5件以上(駅別は4件以上)あった区分のみを掲載しています
※中央値は「その区分で実際に売れた物件の中央の値」であり、個別物件の査定額ではありません。※戸建は土地条件の個体差が大きく、件数の少ない区分では中央値が動きやすくなります。※成約データは四半期ごとに更新されます。
私たちは神戸市中央区京町に本店を置く、兵庫県の不動産売却専門店です。須磨区のご自宅について、町名と土地条件をそろえた成約事例でご説明します。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。土地の形状・間口は成約価格情報には記録がないため、これらを扱った集計は不動産取引価格情報に基づきます。
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