報告が来ない。それは契約違反かもしれません|神戸市垂水区

売り出してから、担当者から連絡が来たのは2回だけ。しかも「引き続き頑張ります」という短いメールだった——。
神戸市垂水区でのご相談です。そして、これは気分の問題ではなく、契約違反の可能性があります。
不動産会社からの報告は、サービスではありません。媒介契約で義務づけられた業務です。回数も、内容も、決まっています。
報告の回数は、法律で決まっています
国土交通省の標準媒介契約約款では、業務処理状況の報告について次のように定められています。
- 専任媒介契約——2週間に1回以上
- 専属専任媒介契約——1週間に1回以上
- 一般媒介契約——定めなし
3か月の契約なら、専任で6回以上、専属専任で12回以上。冒頭の「2回だけ」は、専任媒介でも明確に足りていません。
あわせて、指定流通機構(レインズ)への登録期限も定められています。専任媒介は契約日から7日以内、専属専任媒介は5日以内(いずれも宅建業者の休業日を含まない)。

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株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
「引き続き頑張ります」は、報告ではありません
回数だけでなく、中身も問題です。報告すべきは業務の処理状況——つまり、この2週間に何をしたかです。
報告書に、次が書かれているか確認してください。
- 広告の実施状況——どのポータルサイトに掲載しているか。チラシを何枚、どこに配ったか
- 問い合わせの件数——電話・メールが何件あったか
- 内見(案内)の件数——実際に何組が見に来たか
- 内見者の反応——何が良く、何が引っかかったか
- レインズの登録状況——登録番号、現在のステータス
- 今後の方針——次の2週間で何をするか
このうち「内見者の反応」がいちばん価値があります。断られた理由がわかれば、直せます。ここが書かれていない報告書は、あなたの役に立ちません。
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判断の前提として、市場の厚みを知っておいてください。直近1年の垂水区の成約は1,002件。月にならすと約83件です。

戸建500件(月42件)、中古マンション425件(月35件)、更地77件(月6.4件)。県内19の市区で見ても上位の規模です。
これだけ動いている市場で、2週間に1回の報告に書くことがない、ということは考えにくい。問い合わせがゼロならゼロと書けばよく、それ自体が重要な情報です。「頑張ります」で埋めるのは、報告の放棄です。
なお築年帯で見ると、1980年以前が戸建108件・マンション121件と、どちらも100件を超えています。この帯は競合が多く、報告の質がそのまま結果に効いてきます。

報告が来ていないとき、どうするか
手順1。まず、書面で求める。電話ではなくメールで、「媒介契約に基づく業務処理状況の報告を、書面でお願いします」と伝えてください。記録が残る形にすることが大事です。
手順2。それでも来なければ、契約の見直しを検討する。報告義務が果たされていないことは、契約を続けない十分な理由です。満了日を待てば、違約のリスクなく他社に変えられます。
手順3。悪質な場合は、行政に相談できる。宅地建物取引業者は都道府県知事または国土交通大臣の免許を受けています。兵庫県知事免許の業者であれば、兵庫県の宅地建物取引業を所管する窓口に相談できます。
ただし、いきなり3に行かないでください。多くの場合、1で解決します。担当者が報告の義務を正確に理解していないだけ、ということも実際にあります。
一般媒介にしている場合は、話が別です
一般媒介契約には、法律上の報告義務がありません。レインズへの登録義務もありません。
「複数社に頼めるから有利」と考えて一般媒介にした結果、どこからも報告が来ず、どこも本気で動いていないという状態は珍しくありません。
報告が欲しいなら、専任媒介か専属専任媒介を選ぶ必要があります。そのかわり1社に絞ることになります。どちらを取るかは、報告と競争のどちらを重視するかで決めてください。
やってはいけないこと
ひとつめ。報告がないことを「そういうものだ」と受け入れる。義務です。求めてよいものです。
ふたつめ。電話だけで済ませる。言った言わないになります。メールで、記録が残る形で求めてください。
みっつめ。感情的に「解約する」と言う。契約期間の途中で正当な理由なく解約すると、それまでにかかった費用の償還を求められる場合があります。満了日を待つほうが安全です。
まずやること
- 媒介契約書を出し、契約の種類(専任/専属専任/一般)を確認する
- 契約日から今日までに、報告が何回来たか数える
- 足りていなければ、メールで書面での報告を求める
- 次の報告書に、上の6項目が書かれているか確認する
- 特に「内見者の反応」が書かれているかを見る
ご自宅がいくらで売れるか、調べてみませんか
ここまでの数字は、あくまで垂水区全体の中央値です。同じ区のなかでも、築年・土地面積・駅距離・傾斜の有無で価格は大きく変わります。
株式会社Estate&Co.は神戸市中央区京町に本店を置く不動産売却専門店です。国土交通省の成約データと、各自治体の統計をもとに、お住まいの地域の実勢に沿った査定をご提供しています。他社で売り出し中の物件について、報告内容の見方だけのご相談も承ります。
「いま売ったらいくらか」を知っておくだけでも、判断の材料になります。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。
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