垂水の戸建は3件に1件が新築。中古はいくらで売れているか

神戸市垂水区で戸建の売却を考えるとき、最初に目にする数字はたいてい「垂水区の戸建の相場は約2,700万円」です。この数字自体は間違っていません。ただし、そのまま自宅に当てはめると多くの方が高く見積もりすぎます。
国土交通省の成約価格情報から、2025年4月〜2026年3月に神戸市垂水区で成約した戸建291件を当社で集計しました。分かったのは、そのうち100件(34%)が築0〜1年の新築だったということです。新築を除いた中古189件だけで見ると、成約総額の中央値は2,000万円まで下がります。
この記事では、垂水区の戸建がいくらで売れているのかを、新築と中古を分け、駅別・築年別・土地面積別に分解します。
垂水区の戸建の相場はいくらですか?
結論:新築を含めた中央値は2,700万円、中古(築2年以上)だけなら2,000万円です(2025年4月〜2026年3月の成約291件・国土交通省 不動産情報ライブラリより当社集計)。

成約291件のうち、築0〜1年の新築が100件、築2年以上の中古が189件でした。中央値はそれぞれ新築3,500万円、中古2,000万円。区全体の2,700万円という数字は、この二つを混ぜた結果です。
注目すべきは土地面積です。土地面積の中央値は新築115㎡に対し、中古125㎡。中古のほうが10㎡広い。延床面積も新築100㎡に対し中古105㎡です。つまり中古は「新築より広いのに、価格は6割程度」という位置づけで市場に並んでいます。
神戸市垂水区のご自宅が、いま実際にいくらで売れるか。この記事の取引データと、間取り・築年・接道などの条件を突き合わせて、具体的な金額でお出しします。
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株式会社Estate&Co.(不動産売却専門店)/宅地建物取引業免許 兵庫県知事(2)第12171号 会社概要
なぜ垂水区では新築戸建がこれほど売れているのですか?
結論:2021年以降に建てられた104件のうち100件が築0〜1年で成約しており、実質的に新築分譲が市場の3分の1を占めているためです。
築後年数を細かく見ると、築0年が59件、築1年が41件。合わせて100件です。土地115㎡・延床100㎡・3,500万円という組み合わせが、垂水区の新築戸建の標準的な姿になっています。
売主にとって重要なのは、この100件がそのまま競合になるという点です。買主は「垂水区 戸建」で検索したとき、あなたの中古戸建と、土地115㎡・延床100㎡・3,500万円の新築を同じ一覧で見比べます。中古が選ばれる理由は、価格か、土地の広さか、立地のいずれかしかありません。
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10秒LINE査定 → 今いくら?がすぐわかる築年数によって、垂水区の戸建の価格はどれくらい変わりますか?
結論:1980年以前の旧耐震が中央値520万円、2011年以降が3,500万円で、およそ6.7倍の開きがあります。

内訳は、1980年以前(旧耐震)が42件で520万円、1981〜1990年が47件で1,700万円、1991〜2000年が38件で1,850万円、2001〜2010年が29件で2,700万円、2011〜2020年が29件で3,500万円、2021年以降が104件で3,500万円です。
ここで押さえておきたいのは、1980年以前の520万円という数字が、ほぼ土地の値段だということです。築45年を超えると建物の評価はほとんど残らず、買主は土地として見ます。逆に言えば、旧耐震の戸建でも42件が実際に成約しているわけで、売れないわけではありません。値段の付き方が変わるだけです。
もうひとつの分岐点は1981年です。1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物は新耐震基準に該当し、住宅ローン控除や各種補助制度の要件を満たしやすくなります。1980年以前の520万円と1981〜1990年の1,700万円という3倍以上の差には、この制度上の分岐も影響しています。
垂水区のどの駅が高く、どの駅が安いのですか?
結論:中古戸建の中央値は学園都市駅3,300万円が最も高く、東垂水駅430万円が最も低い。約7.7倍の開きがあります。

取引が最も厚いのは垂水駅で101件(うち中古67件)、次いで舞子駅と学園都市駅が各37件です。中古のみで見ると、垂水駅1,900万円、舞子駅1,700万円、塩屋駅1,100万円、山陽垂水駅750万円となります。
この表を読むときの注意点を先に書いておきます。駅別の中央値は、その駅の立地の格を表すものではありません。その1年にその駅圏で売れた物件の築年と土地面積の構成を、そのまま映した数字です。東垂水駅の中古が430万円と極端に低いのは6件しかない中に築古が偏ったためで、東垂水の土地が安いという意味ではありません。滝の茶屋駅が全体3,400万円・中古2,000万円と大きく開くのも、新築8件が中央値を押し上げているからです。
ご自宅の価格を考えるときは、駅の数字をそのまま当てはめるのではなく、同じ駅・同じ築年帯・同じ土地面積帯の成約を探す必要があります。
土地が広いほど高く売れるのですか?
結論:いいえ。120〜150㎡の帯が3,250万円で最も高く、150㎡以上はむしろ2,950万円に下がります。

80㎡未満が36件で700万円、80〜100㎡が31件で2,300万円、100〜120㎡が77件で2,800万円、120〜150㎡が62件で3,250万円、150㎡以上が84件で2,950万円です。
150㎡以上で中央値が下がるのは、広い土地ほど郊外や斜面地、築古の物件が多く含まれるためです。土地が広いと安くなるという意味ではありません。同様に80㎡未満の700万円も、狭小かつ築古の物件が集中した結果です。
実務的な示唆は明確です。垂水区で戸建がいちばん素直に評価されるのは100〜150㎡の帯で、ここに139件(全体の48%)が集中しています。この帯から外れる物件は、面積そのものより「なぜその面積なのか」(分譲地なのか、斜面地なのか、旧い区画なのか)が価格を左右します。
垂水区の戸建は、今売るべきですか?
結論:4年で価格は+3.8%しか動いていない一方、成約件数は+44.1%増えています。待つ理由は乏しく、買主は増えています。

成約件数は202件から291件へ44.1%増。同じ期間の中古マンションの伸びは11.7%でしたから、垂水区では戸建のほうが4倍近い勢いで動いていることになります。一方、成約総額の中央値は2,600万円から2,700万円へ、4年で3.8%の上昇にとどまりました。
ただし件数の増加には新築分譲の供給増が含まれている点は差し引いて読む必要があります。それでも、買い手の総数が増えている市場であることは変わりません。
価格上昇を待つ合理性が薄く、買主が増えている。この組み合わせでは、いつ動くかの判断が、価格そのものより結果を左右します。
垂水区で実際に成約した戸建の事例を見せてください
中古20件・新築8件を、価格帯が偏らないよう抽出しました。ご自宅に近い条件の行を探してみてください。
| 区分 | 地区名 | 最寄駅 | 成約価格 | 土地/延床 | 築年 | 時期 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 中古 | 向陽 | 垂水(バス等) | 100万円 | 土地55㎡/延床70㎡ | 1972年築 | 2025年7〜9月 |
| 中古 | 北舞子 | 垂水(バス等) | 260万円 | 土地50㎡/延床60㎡ | 1973年築 | 2025年7〜9月 |
| 中古 | 上高丸 | 垂水 徒歩25分 | 390万円 | 土地80㎡/延床70㎡ | 1971年築 | 2025年7〜9月 |
| 中古 | 星が丘 | 垂水(バス等) | 530万円 | 土地85㎡/延床70㎡ | 1968年築 | 2025年7〜9月 |
| 中古 | つつじが丘 | 垂水(バス等) | 700万円 | 土地75㎡/延床70㎡ | 1985年築 | 2025年4〜6月 |
| 中古 | 青山台 | 垂水(バス等) | 980万円 | 土地80㎡/延床95㎡ | 1980年築 | 2025年4〜6月 |
| 中古 | 舞子坂 | 西舞子 徒歩20分 | 1,200万円 | 土地105㎡/延床100㎡ | 1989年築 | 2025年10〜12月 |
| 中古 | 美山台 | 滝の茶屋 徒歩15分 | 1,400万円 | 土地85㎡/延床120㎡ | 1999年築 | 2025年7〜9月 |
| 中古 | 舞子台 | 舞子 徒歩10分 | 1,700万円 | 土地75㎡/延床75㎡ | 2000年築 | 2025年10〜12月 |
| 中古 | 多聞台 | 西舞子(バス等) | 1,800万円 | 土地100㎡/延床120㎡ | 1984年築 | 2025年7〜9月 |
| 中古 | 桃山台 | 垂水(バス等) | 2,000万円 | 土地185㎡/延床120㎡ | 1989年築 | 2025年4〜6月 |
| 中古 | つつじが丘 | 垂水(バス等) | 2,100万円 | 土地225㎡/延床120㎡ | 1982年築 | 2025年7〜9月 |
| 中古 | 上高丸 | 垂水 徒歩20分 | 2,300万円 | 土地85㎡/延床135㎡ | 1990年築 | 2025年10〜12月 |
| 中古 | 学が丘 | 学園都市(バス等) | 2,500万円 | 土地110㎡/延床95㎡ | 2004年築 | 2025年7〜9月 |
| 中古 | 福田 | 垂水(バス等) | 2,700万円 | 土地95㎡/延床100㎡ | 2012年築 | 2026年1〜3月 |
| 中古 | 東垂水 | 垂水 徒歩25分 | 2,900万円 | 土地150㎡/延床105㎡ | 2014年築 | 2025年7〜9月 |
| 中古 | 星が丘 | 山陽垂水 徒歩20分 | 3,200万円 | 土地195㎡/延床100㎡ | 2015年築 | 2025年10〜12月 |
| 中古 | 高丸 | 垂水(バス等) | 3,500万円 | 土地125㎡/延床105㎡ | 2017年築 | 2025年7〜9月 |
| 中古 | 清玄町 | 妙法寺(兵庫)(バス等) | 3,800万円 | 土地335㎡/延床170㎡ | 2005年築 | 2026年1〜3月 |
| 中古 | 星陵台 | 垂水(バス等) | 4,500万円 | 土地320㎡/延床130㎡ | 1993年築 | 2025年10〜12月 |
| 新築 | 青山台 | 垂水(バス等) | 1,800万円 | 土地80㎡/延床80㎡ | 2025年築 | 2025年10〜12月 |
| 新築 | 千鳥が丘 | 垂水(バス等) | 2,800万円 | 土地100㎡/延床80㎡ | 2025年築 | 2025年7〜9月 |
| 新築 | 塩屋北町 | 塩屋(兵庫) 徒歩25分 | 3,100万円 | 土地115㎡/延床100㎡ | 2026年築 | 2026年1〜3月 |
| 新築 | 狩口台 | 朝霧(バス等) | 3,300万円 | 土地100㎡/延床80㎡ | 2025年築 | 2025年4〜6月 |
| 新築 | 城が山 | 滝の茶屋 徒歩5分 | 3,500万円 | 土地70㎡/延床110㎡ | 2025年築 | 2026年1〜3月 |
| 新築 | 小束山 | 学園都市(バス等) | 3,800万円 | 土地110㎡/延床105㎡ | 2026年築 | 2026年1〜3月 |
| 新築 | 朝谷町 | 山陽塩屋(バス等) | 4,100万円 | 土地205㎡/延床115㎡ | 2025年築 | 2025年4〜6月 |
| 新築 | つつじが丘 | 東垂水(バス等) | 4,300万円 | 土地190㎡/延床105㎡ | 2025年築 | 2025年10〜12月 |
出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ「成約価格情報」より当社抽出(神戸市垂水区・宅地(土地と建物))。価格・面積は同ライブラリの公表単位に丸められています。当社の取扱物件ではありません。
垂水区で戸建を高く売るために、何をすればいいですか?
結論:新築100件との比較で自宅の勝ち筋を決め、築年帯に応じた売り方を選ぶことです。具体的には次の4点です。
1. 「区の相場」ではなく「同じ築年帯・同じ土地面積帯」で比べる
2,700万円は新築込みの数字です。築25年・土地120㎡の家を2,700万円で売り出すと、土地115㎡・延床100㎡の新築3,500万円と並んだとき、割高に見えます。比較すべきは同じ条件の中古であって、区の平均ではありません。
2. 新築に勝てる要素を一つ決める
中古の土地面積中央値は125㎡で、新築の115㎡より広い。垂水区の中古が新築に対して持つ最大の武器は土地の広さです。加えて、造成の古い住宅地は前面道路が広い、駐車場が2台取れる、庭がある、といった要素が残っていることが多い。この一点を明確に打ち出せるかどうかで反響が変わります。
3. 築45年超なら、土地としての見せ方に切り替える
1980年以前の中央値は520万円で、実質的に土地値です。この帯では、建物の状態を訴求しても価格は動きません。解体費用の目安、再建築の可否、接道と間口、擁壁の有無といった土地としての条件を整理して出すほうが、買主の判断が早くなります。42件が現に成約している市場です。
4. 坂と道路付けを、図面ではなく現地の言葉で説明する
垂水区は海から山手にかけて高低差があり、同じ徒歩15分でも平坦か急坂かで買主の反応がまったく違います。図面上の徒歩分数だけで価格を決めると、内覧で一気に評価が落ちることがあります。現地を歩いたうえで、その物件に合う買主層を先に決めるのが結果的に近道です。
よくある質問
垂水区の戸建の売却相場はいくらですか?
2025年4月〜2026年3月に成約した戸建291件の総額中央値は2,700万円です。ただしこのうち100件(34%)は築0〜1年の新築で、新築を除いた中古189件だけで見ると中央値は2,000万円になります。ご自宅が中古であれば、2,000万円を出発点に、築年・土地面積・最寄駅で調整して考えるのが実態に近くなります(国土交通省 不動産情報ライブラリより当社集計)。
築45年を超えた戸建でも売れますか?
売れます。垂水区では1980年以前に建てられた戸建が直近1年で42件成約しており、中央値は520万円です。この価格帯は実質的に土地の値段で、買主は建物ではなく土地として評価します。したがって建物の状態を訴求するより、解体費用の目安、再建築の可否、接道と間口、擁壁の有無といった土地としての条件を整理して提示するほうが、売却は進みやすくなります。
垂水区の戸建で、駅による価格差はどれくらいありますか?
中古戸建の成約中央値で見ると、最も高いのが学園都市駅の3,300万円、最も低いのが東垂水駅の430万円で、約7.7倍の差があります。ただし東垂水駅は中古6件と件数が少なく、築古物件に偏った結果である点に注意が必要です。取引が最も多いのは垂水駅で101件(うち中古67件・中央値1,900万円)です。
土地が広いほど高く売れますか?
必ずしもそうではありません。垂水区の戸建を土地面積帯別に見ると、中央値が最も高いのは120〜150㎡の3,250万円で、150㎡以上はむしろ2,950万円に下がります。これは広い土地ほど郊外や斜面地、築古の物件が多く含まれるためで、土地が広いこと自体が不利という意味ではありません。100〜150㎡の帯に全体の48%にあたる139件が集中しています。
垂水区の戸建は今が売り時ですか?
過去4年のデータで見ると、成約総額の中央値は2,600万円から2,700万円へ3.8%の上昇にとどまる一方、成約件数は202件から291件へ44.1%増えています。同期間の中古マンションの件数増は11.7%でしたから、垂水区では戸建のほうが活発です。将来の予測はできませんが、「待てば大きく上がる」という前提が働きにくく、買主は増えている市場だとは言えます。
垂水区の中古戸建は、新築と比べて何が有利ですか?
土地の広さです。垂水区の成約データでは、土地面積の中央値が新築115㎡に対し中古125㎡と、中古のほうが10㎡広くなっています。延床面積も新築100㎡に対し中古105㎡です。価格は中古2,000万円・新築3,500万円ですから、中古は「新築より広くて価格は6割程度」という位置づけになります。造成の古い住宅地では駐車場が2台取れる、庭があるといった要素が残っている場合も多く、これらを明示することが有効です。
出典と、この記事の数字について
- 成約件数・価格・築年・土地面積・延床面積・最寄駅:国土交通省「不動産情報ライブラリ」成約価格情報より当社集計(神戸市垂水区/宅地(土地と建物)/2025年4月〜2026年3月の291件。比較対象は2021年4月〜2022年3月の202件)
- 新築・中古の判定:「取引時期の年 − 建築年」が1以下を新築(築0〜1年)、2以上を中古として区分
- 中古マンションの比較値:同ライブラリより当社集計(2025年4月〜2026年3月の287件、2021年4月〜2022年3月の257件)
※中央値は「その区分で実際に売れた物件の中央の値」であり、個別物件の査定額ではありません。※件数の少ない区分ほど1件あたりの影響が大きくなります。※価格・面積は不動産情報ライブラリの公表単位に丸められています。
私たちは神戸市中央区京町に事務所を置き、垂水区を含む神戸市全9区で売却のご相談をお受けしています。垂水区の戸建は、新築が市場の3分の1を占めるという特殊な構成をしています。ご自宅がその中でどの位置にあるのかを、実際の成約データでお示しするところから始めさせてください。
この記事の数字の出典について(2026年9月21日 追記)
この記事の件数・価格は、国土交通省「不動産情報ライブラリ」の成約価格情報(宅地建物取引業者が登録した成約)と不動産取引価格情報(取引当事者へのアンケートに基づく実取引価格)を合わせて集計したものです。本文で「成約」と表記している箇所も、この2種類を合わせた取引を指します。土地の形状・間口は成約価格情報には記録がないため、これらを扱った集計は不動産取引価格情報に基づきます。
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